自衛隊じえいたい緊急きんきゅう発進はっしん 冷戦れいせん時代じだい上回うわまわ最多さいたいちぜろぜろぜろかいちょう

Easy Japanese news
Feb 15, 2017 04:02
Furigana
領空りょうくう侵犯しんぱんのおそれがある国籍こくせき不明ふめいに対にたいする、自衛隊じえいたいのスクランブル=緊急きんきゅう発進はっしんが、今年度こんねんど先月せんげつ下旬げじゅんまでのいちぜろか月かげつかんいちぜろぜろぜろかいえ、冷戦れいせん時代じだい年間ねんかんかず上回うわまわってすでに過去かこ最多さいたになっていることが、防衛ぼうえいしょう関係かんけいしゃへの取材しゅざいでわかりました。とく中国ちゅうごくへの対応たいおうおおく、防衛ぼうえいしょう警戒けいかい監視かんしつづけています。防衛ぼうえいしょう関係かんけいしゃによりますと、航空こうくう自衛隊じえいたい戦闘せんとうおこなった緊急きんきゅう発進はっしんは、今年度こんねんど先月せんげつ下旬げじゅんまでのいちぜろか月かげつかんいちぜろぜろぜろかいえ、その後そのごつづけているということです。

年間ねんかん緊急きんきゅう発進はっしんかずは、きゅうソビエト活発かっぱつだった東西とうざい冷戦れいせん時代じだい昭和しょうわきゅう年度ねんど確認かくにんされたきゅうよんよんかい過去かこ最多さいたでしたが、今年度こんねんどか月かげつのこなかで、すでにこれを上回うわまわりました。

くに地域ちいきべつでは、中国ちゅうごくに対にたいする緊急きんきゅう発進はっしん急増きゅうぞうしていて、去年きょねん12月じゅうにがつまでのきゅうか月かげつかん全体ぜんたいななさん%をめています。

いでおおかったのはロシアに対にたいするもので、全体ぜんたいろくでした。

中国ちゅうごくをめぐっては、いち飛来ひらいしてくる機体きたいかず増加ぞうか傾向けいこうにあり、自衛隊じえいたい戦闘せんとういちいちぜろ以上いじょう緊急きんきゅう発進はっしんしたケースもあったということです。

防衛ぼうえいしょう中国ちゅうごく海洋かいよう進出しんしゅつつよまりが背景はいけいにあるとして、行動こうどう目的もくてき分析ぶんせきするとともに警戒けいかい監視かんしつづけています。

中国ちゅうごく軍機ぐんき動向どうこう

中国ちゅうごく軍用ぐんよう東シナ海ひがししなかい中心ちゅうしん活動かつどう活発かっぱつになっていて、これまでになかったうごきもせています。

去年きょねん9月くがつには、沖縄おきなわ本島ほんとう宮古みやふるとう上空じょうくうで、中国ちゅうごく爆撃ばくげきなどとともに、戦闘せんとうられるが、東シナ海ひがししなかいから太平洋たいへいようたのがはじめて確認かくにんされました。

中国ちゅうごく戦闘せんとうその後そのご去年きょねん11月じゅういちがつ12月じゅうにがつにも、おなじように太平洋たいへいようたのが相次あいついで確認かくにんされています。

このうち、去年きょねん12月じゅうにがつ飛行ひこうをめぐっては、中国ちゅうごく国防省こくぼうしょう報道ほうどうかんが「自衛隊じえいたい近距離きんきょり妨害ぼうがいしたうえ妨害ぼうがいだん発射はっしゃした」などと発表はっぴょうし、日本にっぽん政府せいふが「事実じじつあきらかにことなることを一方いっぽうてき発表はっぴょうしたことはきわめて遺憾いかんだ。にちちゅう関係かんけい関係かんけい改善かいぜんそこなうものだ」などとして抗議こうぎする事態じたい発展はってんしました。

さらに先月せんげつには、中国ちゅうごく爆撃ばくげきなどはち九州きゅうしゅう対馬つしま海峡かいきょう上空じょうくう通過つうかして、東シナ海ひがししなかい日本海にほんかいとの往復おうふくしたのが確認かくにんされています。

中国ちゅうごくは、南西なんせい諸島しょとうから台湾たいわんフィリピンにかけてのラインを「だいいち列島れっとうせん」とび、国防こくぼうじょう重要じゅうよう境界きょうかいせん位置いちづけていて、中国ちゅうごく海軍かいぐん空母くうぼ去年きょねん12月じゅうにがつ東シナ海ひがししなかいから太平洋たいへいようたことがはじめて確認かくにんされています。

連絡れんらくメカニズム 運用うんよう開始かいしのめどたず

日本にっぽん中国ちゅうごくりょう政府せいふでは、海上かいじょうそらでの偶発ぐうはつてき衝突しょうとつけるため、連絡れんらくメカニズムの運用うんようけて協議きょうぎつづけられ、緊急きんきゅう電話でんわ連絡れんらく取り合とりあうホットラインの設置せっちなどがまっていますが、運用うんよう開始かいしのめどはまだっていません。

にちちゅう連絡れんらくメカニズムは、きゅうねんまえ協議きょうぎはじまり、日本にっぽん政府せいふぜろいちねん尖閣せんかく諸島しょとう国有こくゆうしたあとおよそねんはん中断ちゅうだんされましたが、おととし再開さいかいされ、協議きょうぎつづけられています。

これまでに、防衛ぼうえい当局とうきょく幹部かんぶどうしが電話でんわ連絡れんらく取り合とりあえるホットラインを設置せっちすることや、双方そうほう航空こうくう艦艇かんてい無線むせん交信こうしんできる共通きょうつうチャンネルを設定せっていすることなどがまっています。

しかし、具体ぐたいてき手順てじゅん条件じょうけんなどをめぐって調整ちょうせいつづいていて、運用うんよう開始かいしのめどはまだっていません。

にちちゅうりょう政府せいふはや時期じき運用うんよう開始かいし目指めざすことを確認かくにんしていますが、航空こうくう自衛隊じえいたい中国ちゅうごく空軍くうぐんでは、多国たこくかん共有きょうゆうする行動こうどう基準きじゅんもなく、不測ふそく事態じたいをどのようにふせぐかが課題かだいになっています。

専門せんもん 連絡れんらくメカニズムの早期そうき運用うんよう

緊急きんきゅう発進はっしん過去かこ最多さいたとなったことについて、航空こうくう自衛隊じえいたい戦闘せんとうパイロットなどを司令しれいかんつとめたえいいわ俊道としみちもとそらしょうは「ソ連それん崩壊ほうかいしたあと、ロシア活動かつどう冷戦れいせんよりすくなくなった一方いっぽうで、中国ちゅうごく空軍くうぐんりょく非常ひじょうたかくなり活動かつどう範囲はんい太平洋たいへいようにまでひろがっていることが反映はんえいされている」とはなしています。

中国ちゅうごく対応たいおうする現場げんば状況じょうきょうについては、「上空じょうくうコミュニケーションがしっかり成立せいりつしているとはいがたく、相手あいてうごきを予測よそくするのがむずかしいので、意図いとしない衝突しょうとついたるおそれがある」と指摘してきしました。

そのうえで、今後こんご対策たいさくとして「戦闘せんとうどうしの衝突しょうとつ最前線さいぜんせん衝突しょうとつにとどまらず、最悪さいあく場合ばあい国家こっかかん戦争せんそうになるおそれもある。たがいが冷静れいせい管理かんりして強引ごういん行動こうどうにならないようトップレベルで議論ぎろんすることが大切たいせつだ」とべ、偶発ぐうはつてき衝突しょうとつふせぐための連絡れんらくメカニズムを、早期そうき運用うんようさせることが必要ひつようだと指摘してきしました。

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