厚生労働省の
元麻薬取締官が
覚醒剤を
密輸していた
捜査協力者を
摘発から
逃れさせようとした
罪や、うその
供述調書を
作った
罪などに
問われている
裁判が
開かれ、
元取締官は「
協力者が
密輸していたことは
知らなかった」などとして
一部無罪を
主張しました。
一方、検察は「信用を失墜させた」として懲役2年6か月を求刑しました。厚生労働省の麻薬取締官だった奥村憲博被告(46)は、捜査協力者が覚醒剤を密輸したことを知りながら警察による捜査の可能性を伝え、摘発を逃れさせようとした犯人隠避の罪や、捜査していない協力者を取り調べたように装ってうその供述調書を作った虚偽有印公文書作成などの罪に問われています。
東京地方裁判所で開かれた初公判で、元取締官は、うその調書を作ったことは認めた一方、「協力者が密輸していたことは知らなかったし、自分の言動が決め手になって逃走したとは思わない」として一部無罪を主張しました。
一方、検察は「協力者は覚醒剤を密輸したあと、何者かに追跡されたため、警察に捜査されているか聞き出すために被告に連絡し、逃走の意思を固めた」と主張しました。そのうえで「厚生労働省麻薬取締部の信用を失墜させた」として懲役2年6か月を求刑しました。
判決は来月27日に言い渡されます。