仙台市郊外のスーパーマーケットの駐車場で、80代の女性が運転する乗用車が車3台にぶつかったあと自転車をはねて店の壁に衝突しました。この事故で3人が軽いけがをしました。駐車場には車およそ70台分のスペースがありますが、当時は10台ほどしか止まっていなかったということで、警察が詳しい状況や事故の原因を調べています。
高齢者の事故相次ぐ
(20日)
仙台市郊外のスーパーマーケットの駐車場で、80代の女性が運転する乗用車が車3台にぶつかったあと自転車をはねて店の壁に衝突しました。この事故で3人が軽いけがをしました。駐車場には車およそ70台分のスペースがありますが、当時は10台ほどしか止まっていなかったということで、警察が詳しい状況や事故の原因を調べています。
(21日)
奈良市の整骨院に76歳の男性が運転する乗用車が突っ込みました。車はガラスを突き破って車体の前半分が建物に入った状態で止まり、治療を受けていた女性が大きな音に驚いてベッドから転落し軽いけがをしました。運転していた男性は「バックで駐車しようとしてほかの車にぶつかり、前進しようとしたところ、アクセルを強く踏みすぎてしまった」と話しているということです。
愛知県豊川市の交差点で、自転車に乗った男性が車にはねられて死亡しました。車を運転していたのは80歳の女性で、警察は、安全を十分確認しないまま交差点を左折したとみて調べています。
(24日)
山形県小国町の国道のトンネルで、大型トレーラーと軽トラックが正面衝突し、軽トラックに乗っていた80代の夫婦が死亡しました。当時、路面は凍結していたということで、警察は、軽トラックがスリップしてセンターラインをはみ出した可能性があるとみて調べています。
新潟県上越市で横断歩道を渡っていたお年寄りの女性が軽乗用車にはねられ、意識不明の重体になりました。警察によりますと、軽乗用車を運転していた72歳の運転手は「前をよく見ていなかった」と話しているということです。
各地で事故防止の取り組み
(20日)
高齢者の認知機能検査の強化などを盛り込んだ改正道路交通法が今月施行されるのを前に、北九州市の門司区役所に改正点などを説明する窓口が設けられました。窓口で対応にあたった警察官は、75歳以上のドライバーが信号無視などの交通違反をした場合、今後は臨時の認知機能検査が義務づけられるようになると説明していました。
説明を受けた男性は「改正法は高齢者にとっては厳しいものだと感じました。私自身は次の免許更新まで運転しますが、その後は自主返納したいと考えています」と話していました。
金沢市では、ドライブレコーダーの映像を見ながら安全運転のポイントを学ぶ講習会が開かれました。講習会では、参加者が近所を運転した際のドライブレコーダーの録画映像が流され、危険な場所や事故防止のための注意点が紹介されました。それによりますと、狭い道路ではスピードを落とし、周囲をよく見て歩行者や自転車の急な飛び出しに気をつけることが大事です。また、見通しの悪い交差点では、一時停止をしたあとゆっくりと進み、安全確認を徹底することで事故を防ぎます。参加した78歳の男性は「若いときよりも視野が狭くなり、運転中に自転車などに気づきにくくなっているので、一層注意して運転したい」と話していました。
(24日)
一方、事故防止に役立つ技術の開発も急がれています。
このうち、名古屋大学の研究チームは、安全運転をサポートするロボットの開発を進めています。1000人分を超えるドライブレコーダーの映像や、高齢者の模擬運転を実施して事故を分析しました。その結果、高齢ドライバーの視野の狭さと、認知力の低下、それに運動能力の衰えの、3要素を補うことを決めました。
試作されたロボットは、運転席の横から身ぶり手ぶりでハンドルを切る方向を指示してドライバーを補助します。前方に歩行者が見えた場合も知らせてくれます。研究チームでは、今後、ロボットの目となるセンサーやカメラを実際の車に取り付けて、来月以降、路上で実験を行い、数年以内の商品化を目指しています。
また、ゆくゆくは、ドライバーの血圧など健康状態についてもセンサーで感知できるロボットに進化させたいとしています。