地元の警察が記者会見をして明らかにしたところによりますと、これまでに20人の死亡が確認され、少なくとも26人がけがをしたということです。
現場で拘束された容疑者はテキサス州出身の21歳の白人の男で、動機などについて捜査しているということです。
事件が起きたとき現場にいた男性は「大勢の人が『銃撃だ』と叫びながら逃げていて、銃声が駐車場から店のほうに向かってくるのが聞こえた。他の人たちとコンテナの中に隠れていた」と話していました。
現場はショッピングモール 手を引かれ逃げる子どもも
エルパソはテキサス州の最西端にあり、メキシコとの国境に接する都市です。
現場はエルパソ中心部から北東に10キロほど離れた幹線道路沿いのショッピングモールです。
地元のメディアが現場に隣接する店の中の様子として伝えた映像では、赤いポロシャツを着た店員が買い物客に対して避難する道順を指示していて、買い物客は不安そうに説明に聞き入り、緊迫した様子が伝わってきます。
別の映像では、ショッピングモールの駐車場から避難してきた人たちが足早に現場から立ち去る姿が捉えられています。
手を引かれて歩く子どもの姿もあり、土曜日に家族連れで買い物を楽しんでいた人たちが多くいた様子がうかがえます。
日本人が巻き込まれた情報なし
ヒューストンにある日本総領事館によりますと、これまでのところ日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。
トランプ大統領「恐ろしい銃撃 多くの死者」
アメリカのトランプ大統領はツイッターに「エルパソでの恐ろしい銃撃。報告は非常にひどいもので、多くの死者が出ている。テキサス州や地元当局、それに司法当局と取り組む。州知事と話をして連邦政府も全面的に支援すると誓った」と書き込みました。
銃による死者 ことし8700人にも
3億丁もの銃が流通していると言われるアメリカでは銃撃事件があとを絶たず、ことしに入って銃によって死亡した人は、自殺を除いておよそ8700人に上っています。
同じテキサス州では、
▽2017年に教会で男が銃を乱射して1歳半の幼児を含む26人が死亡し、
▽去年5月には高校で当時17歳の男子生徒が銃を乱射して生徒ら10人が死亡しました。
ことし5月には南部バージニア州にある市の行政窓口などが入った建物で市職員の男が銃を乱射し、12人が死亡しました。
先月28日には西部カリフォルニア州のフードフェスティバルの会場で男が銃を乱射し、3人が死亡、12人がけがをしました。
先月30日には南部ミシシッピ州の「ウォルマート」で、停職処分となっていた従業員の男が銃を発砲し、2人が死亡しました。
銃による被害の情報を集めている非営利団体「ガン・バイオレンス・アーカイブ」によりますと、アメリカではことしに入って今月3日までに銃によって死亡した人は、自殺を除いておよそ8700人に上っています。