スイカの模様をしたユニークなガスタンクが街のシンボルになっています。
しかし、ガスの供給技術が進歩したため解体されることになり、住民たちがガスタンクの「最後の姿」を記録に残そうと動き始めています。
富里市の特産、スイカが描かれたガスタンクは高さ37メートル、巨大な街のシンボルとして20年間にわたって親しまれてきましたが、解体されることが決まりました。
スイカ農家の平野恵一さんによりますと、ガスタンクはスイカを買い求める観光客からも人気があったといいます。
このガスタンクは東京ガスが管理しています。
入浴などでガスの需要が増える夜間に備えて地域のガスを貯蔵する役割を果たしてきました。
しかし、老朽化に加え、各世帯にガスを届ける導管の技術が進歩したことで、ガスをタンクにためる必要がなくなり解体されることになったのです。
住民たちは消えゆく街のシンボルを記憶にとどめたいとして、取り壊しを前に、ドローンを使ってガスタンクの撮影を進めています。
住民グループの岡本伸正さんは「遠くから見える唯一のランドマークで、これが無くなるのは目標を失う感じです。1つの歴史の流れだと思うのでしっかりといい映像を撮りたいです」と話していました。
ガスタンクの解体作業は来年2月まで続く予定ですが、リンゴの皮をむくように解体されていくことから、岡本さんはその撮影も楽しみにしているということです。
富里市は、岡本さんたちが撮影した動画をイベントで紹介したり、市のホームページに掲載したりしてスイカの街のPRに活用していきたいとしています。