ニュージーランドで
安楽死を
合法化するか
どうかをめぐる
国民投票が
行われ、
暫定的な
集計の
結果、
賛成が
反対を
大きく
上回り、
合法化される
見通しとなりました。ニュージーランドでは、
病気で
耐え
難い苦痛を
抱える人が、みずから
死を
選ぶ権利を
認めるべきだとして、
安楽死を
容認する
法案が
去年議会で
可決されましたが、
法律の
施行に当たって国民の
同意を
得る必要が
あるとして、
今月17
日、
国民投票が
行われました。
選挙管理委員会は30日、暫定的な集計結果を発表し、
▽賛成が65.2%、
▽反対が33.8%と
賛成が反対を大きく上回りました。
法律では、18歳以上の国民や永住者について、余命が半年以内とされた病の末期にあることや、緩和できない耐え難い苦痛を抱えていること、さらに、患者みずからが安楽死を選択できるなどの条件を満たしていると2人の医師が判断した場合、投薬による安楽死が認められるとしています。
ニュージーランドでは1995年以降、安楽死の賛否をめぐり議会で議論が続いてきましたが、国民投票の最終的な結果を受けて、来年11月に安楽死が合法化される見通しとなりました。
すでに合法化されている国は
安楽死は、ヨーロッパのオランダ、ベルギー、スイスなどのほかに、アメリカの一部の州などで合法化されています。
このうち、2001年に世界で初めて安楽死を合法化したオランダやベルギーでは、治る見込みのない病気で耐えきれない苦痛を受けていることや、患者がみずからの意思で安楽死を選択するなどの条件を満たした場合、医師が患者に薬物を投与することなどによる安楽死が認められています。
このうちベルギーでは、患者が子どもの場合、親の同意などがあれば安楽死が認められることもあります。
一方、スイスやアメリカの一部の州では、医師は安楽死のための薬を処方することだけが許され、投薬は患者自身が行うとされています。