日本時間の30
日午後9
時前、ギリシャとトルコに
挟まれた
海域を
震源とするマグニチュード7.0の
大きな地震がありました。トルコ
災害緊急事態対策庁は
この地震で4
人の
死亡が
確認され、120
人がけがをしたと
発表しました。
またギリシャ
政府は
地震によって
津波が
発生する
おそれが
あるとして
震源地に
近いサモス
島の
住民に
沿岸から
離れるよう
呼びかけています。USGS=
アメリカの
地質調査所によりますと、
日本時間の30
日午後8
時51
分ごろ、ギリシャとトルコの
間の
海で
地震がありました。
震源地はギリシャ東部のサモス島から北東におよそ14キロで、震源の深さは10キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7.0と推定されています。
トルコ災害緊急事態対策庁はこの地震で4人の死亡が確認され、120人がけがをしたと発表しました。
また、トルコのソイル内相は西部の沿岸にある都市イズミルで建物6棟が倒壊したという通報が寄せられたと明らかにしました。
ロイター通信が伝えたイズミルからの映像では、倒壊した建物の周りに多くの人々が集まっていて、救助活動にあたっているものとみられます。
一方、ギリシャ政府は地震によって津波が発生するおそれがあるとして震源地に近いサモス島の住民に対し沿岸から離れるよう呼びかけました。
ギリシャの地元のメディアは地震発生から数分後にサモス島北部の沿岸に30センチほどの高さの津波が押し寄せ、一部の道路が冠水していると伝えています。
気象庁によりますと、この地震による日本への津波の影響はありません。
トルコ西部の沿岸にある都市イズミルにあるホテルの30代の男性従業員はNHKの取材に対し、宿泊客とともに避難しているとしたうえで、「20秒間ほどの大きな揺れを感じた。従業員や自分の家族はおびえていた」と話していました。
専門家「トルコ沿岸部を中心に強い揺れか」
ギリシャとトルコに挟まれた海域を震源とするマグニチュード7.0の地震について、地震のメカニズムに詳しい名古屋大学大学院の山岡耕春教授は、「この地域は、ふだんから地震活動が活発だ。今回の地震は、プレート内部の浅い場所で引っ張られるような力が働いて発生した『正断層型』の地震だと考えられる」と話しています。
そのうえで、「具体的な解析が進まないとわからないが、30キロから50キロの長さの断層がずれ動いた可能性があり、震源からの距離が近かったトルコの沿岸部を中心に強い揺れになったのではないか」と話しています。
日本人の被害情報はなし
イスタンブールにある日本総領事館によりますと、現時点では、この地震による日本人の被害の情報は入っておらず、情報収集を続けているということです。