アメリカ東部、ペンシルベニア
州に
あるユダヤ
教の
礼拝所で11
人が
死亡6人がけがをした
銃撃事件で、
捜査当局は、
事件は
差別意識や
憎悪による
犯罪=「ヘイトクライム」とみて
身柄を
拘束した
容疑者を
追及し、さらに
詳しい動機などを
調べることにしています。
現地時間の27
日午前(
日本時間の27
日夜遅く)、ペンシルベニア
州ピッツバーグに
あるユダヤ
教の
礼拝所=シナゴーグで
男が
銃を
乱射し、
礼拝に
集まった11
人が
死亡、
警察官4人を
含む6人がけがをしました。
この事件で捜査当局はピッツバーグに住む白人男性のロバート・ボワーズ容疑者の身柄を拘束しました。
ボワーズ容疑者はライフル銃のほか拳銃3丁を所持していたということで、捜査に当たるFBI=連邦捜査局の担当者は日本時間の28日朝行った記者会見で、今後、容疑者の家を捜索するなど、ここ数日の行動を調べる考えを明らかにしました。
地元メディアによりますと、ボワーズ容疑者は「すべてのユダヤ人に死を」などと叫んで銃を発砲したということで、FBIを管轄するセッションズ司法長官は特定の人種や宗教に対する差別意識や憎悪による犯罪=「ヘイトクライム」とみて、ボワーズ容疑者を殺人などの疑いで訴追する考えを示しました。
捜査当局は、事件はボワーズ容疑者が単独で起こしたとみて、さらに詳しい動機などを調べることにしています。
住民らが犠牲者に祈り
事件が起きた礼拝所の周辺では、住民や駆けつけた人々が犠牲者に祈りをささげました。
事件発生からおよそ9時間後の現地時間の午後7時ごろ、礼拝所の近くの路上には、ろうそくや花束を手にした住民やSNSの呼びかけに応じて集まった人々などおよそ1000人が集まり、犠牲者に祈りをささげました。
人々は静かに目を閉じたり、ヘブライ語で恐怖には屈しないとする内容の歌を歌ったりしたほか、宗教などの違いを越えて団結するよう訴えました。
ユダヤ教徒の女性は「頻発する銃の乱射事件を減らすには、すべての人が団結しなければならない。政治家は銃の所持の厳格化など暴力の連鎖を止める政策を行ってほしい」と話していました。
また娘とともに訪れた男性は「暴力を助長するような大統領がいることが残念だ。国民を分断させることで、権力を維持しようとするのは間違っている。歴史上最も恥ずべき状況から抜け出せるよう、国民が一丸となって努力しなければけない」と話していました。
トランプ大統領「反ユダヤ主義を取り除く」
トランプ大統領は27日、中西部イリノイ州で開かれた集会で、「反ユダヤ主義による犯行は私たち人類への攻撃だ。世界から反ユダヤ主義という憎むべき毒を取り除くために、ともに闘わなければならない」と述べました。
トランプ大統領は、事件が起きたピッツバーグの現場を近く訪れることにしています。