子こどもへの接種せっしゅをめぐっては、ことし1月つきに対象たいしょうが5歳さい以上いじょうに拡大かくだいされ、ことし7月つきには、生後せいご6か月かげつから4歳さいの子こどもも対象たいしょうに加くわえるようファイザーから承認しょうにんの申請しんせいが行おこなわれました。

5日にち夜よるに開ひらかれた厚生こうせい労働ろうどう省しょうの専門せんもん家かによる部会ぶかいでは、生後せいご6か月かげつから4歳さいの子こどもを対象たいしょうにしたワクチンについて、体からだの中なかで作つくられるウイルスの働はたらきを抑おさえる「中和ちゅうわ抗体こうたい」の値ねの上昇じょうしょうなど有効ゆうこう性せいが確認かくにんされたと評価ひょうかしました。

また安全あんぜん性せいについては、臨床りんしょう試験しけんの結果けっかから重大じゅうだいな懸念けねんは認みとめられないとしてこのワクチンを使用しようすることを了承りょうしょうし、その後そのご、厚生こうせい労働ろうどう省しょうが正式せいしきに承認しょうにんしました。

これまでワクチンの対象たいしょう年齢ねんれいは、モデルナとノババックスが12歳さい以上いじょう、ファイザーが5歳さい以上いじょうとなっていて、5歳さい未満みまんの子こどもへの接種せっしゅは初はじめてとなります。

有効ゆうこう成分せいぶんの量りょうは大人おとなのワクチンの10分ぶんの1で、3回かいの接種せっしゅが必要ひつようとされ、3週間しゅうかんあけて2回かい目めを接種せっしゅした後のち、少すくなくとも8週間しゅうかんあけて3回かい目めを接種せっしゅするとしています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは10月つき下旬げじゅんから11月つき下旬げじゅんにかけておよそ700万まん回分かいぶんのワクチンを自治体じちたいに配送はいそうする計画けいかくで、今後こんご、無料むりょうで受うけられる公的こうてき接種せっしゅに位置いちづけたうえで、早はやければ10月つき下旬げじゅん以降いこう接種せっしゅが始はじまる見通みとおしです。

小児しょうに科かの医師いしでワクチンに詳くわしい北里きたざと大学だいがくの中山なかやま哲夫てつお特とく任にん教授きょうじゅは「多おおくの人ひとが新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんしている中なかで子こどもたちへの感染かんせんも広ひろがり、重症じゅうしょう化かする子こどもや亡なくなった子こどもも出でてきている。ワクチンで新あたらしい武器ぶきを子こどもたちに与あたえることができるわけで、選択肢せんたくしが増ふえたのは朗報ろうほうだ」と述のべました。

ワクチンを接種せっしゅするかどうかは、ワクチンによって得えられる利益りえきと副ふく反応はんのうのリスクを比くらべて決きめるべきだとしたうえで、「新型しんがたコロナに感染かんせんしたときには重症じゅうしょう化かするリスクがある一方いっぽう、副ふく反応はんのうのことを考かんがえないといけない。メッセンジャーRNAワクチンは副ふく反応はんのうが少すこし強つよいが一過いっか性せいのものだ。感染かんせんすると重症じゅうしょう化かしやすい先天せんてん性せいの免疫めんえき不全ふぜんや心臓しんぞうの病気びょうきなど、基礎きそ疾患しっかんのある子こどもは最さい優先ゆうせんで接種せっしゅしたほうがいい。また、学習がくしゅう塾じゅくや保育ほいく所しょ、おけいこごとなどで不ふ特定とくてい多数たすうの人ひとたちと集あつまる機会きかいのある子こどもも、自分じぶんや周囲しゅういの人ひとを守まもるために、ワクチンの接種せっしゅを考かんがえたほうがいいと思おもう」と話はなしています。