国防省は、テロ事件だとしたうえで、発砲に関わった2人を殺害したとしています。
ウクライナ政府は南部ヘルソン州について13日までに、75の集落を解放したとしています。 またゼレンスキー大統領は14日の演説で「今後、南部のすべての都市にもウクライナの旗を取り戻し、クリミアを取り返し、領土の一体性を回復する」と述べ、南部での戦闘がいっそう激しくなることが予想されます。
これに先立ちベラルーシのルカシェンコ大統領は、ウクライナやNATO=北大西洋条約機構の脅威が高まっていると主張し、合同部隊を編成することでロシア側と合意したと、明らかにしています。 ロシアのプーチン大統領としてはウクライナ侵攻での劣勢が強まるなか、盟友のルカシェンコ大統領に対して、さらなる軍事協力を求めるねらいがあるとみられています。 一方、今後の見通しについてアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、14日「欧米やウクライナの当局はベラルーシ軍の部隊がウクライナに侵攻する可能性は低いとみている。プーチン大統領は、ウクライナ側に懸念を抱かせ、ベラルーシとの国境周辺でウクライナ軍を足止めしようとしている可能性がある」という見方を示しました。
そのうえで「犯罪的な戦争への参加を望まないにもかかわらず、戦場に送られたロシア市民に改めて伝えたい。投降し、捕虜になれば、みずからの命を守れる。しかしロシア軍の一員として戦いを続けるなら、助かる機会はない」と述べ、ロシア軍の兵士に重ねて投降を呼びかけました。
「ウクルエネルゴ」は夜間の停電を避けるためには、現地時間の15日午後5時から午後11時までの間、消費電力を極力抑える必要があるとし、日中のうちにスマートフォンの充電や夕食の支度などをすませるよう、SNSで市民に求めました。 そして「敵はできるだけ多くの人々から明かりを奪うため、われわれの変電所を破壊しようとしている」とロシア側を非難しました。
また29歳の会社経営の男性は「通りは暗いですが、できるかぎりふだんどおりの生活を送ろうと思っています。不便もありますが、慣れるしかありません。できることは何でもやります」と話していました。
ゼレンスキー大統領はベッドに横たわる兵士一人一人と握手を交わし、勲章を手渡しました。 そして「あなたの幸運を祈る。国のために尽くしてくれてありがとう。ウクライナに栄光あれ」と謝意を伝えました。 また病院で働く医療従事者たちに対して「ここいる兵士たちを守り、命を救っているあなたたちも、戦いの最前線に立ち国を防衛している」と激励しました。
親ロシア派幹部 南部住民に退避呼びかけ
ロシア軍 合同部隊編成のためベラルーシに到着
ゼレンスキー大統領「誰を送り込もうと敗北するだけだ」
ウクライナ首都で夜間の節電を呼びかけ
キーウ市民「国のため節電必要」
ゼレンスキー大統領 負傷兵らに謝意を伝える
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる16日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ロシアの軍訓練施設で発砲事件11人死亡 ロシア 国営通信社