日本新聞: 津波に耐えた桜並木堤防工事で伐採始まる宮城

津波つなみに耐たえた桜さくら並木なみき堤防ていぼう工事こうじで伐採ばっさい始はじまる宮城みやぎ

Nov 13, 2017 17:11

Furigana

東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの津波つなみで被害ひがいを受うけたあとも毎年まいとし、春はるに花はなを咲さかせてきた宮城みやぎ県けん気仙沼けせんぬま市しの桜さくら並木なみきが、川かわの堤防ていぼうを整備せいびする工事こうじに伴ともなって一部いちぶを除のぞいて伐採ばっさいされることになり、１いち３さん日にちから作業さぎょうが始はじまりました。宮城みやぎ県けん気仙沼けせんぬま市しの中心ちゅうしん部ぶにある神山かみやま川がわに沿そって並ならぶ桜さくら並木なみきは、震災しんさいの津波つなみで被害ひがいを受うけたあとも毎年まいとし春はるに花はなを咲さかせ、地元じもとの人ひとや観光かんこう客きゃくなど多おおくの人ひとが訪おとずれる桜さくらの名所めいしょとなっています。

ところが、川かわをさかのぼる津波つなみなどによる被害ひがいを防ふせぐ堤防ていぼうの整備せいび工事こうじに伴ともなって、５ご８はち本ほんある桜さくらのうち３さん９きゅう本ほんが伐採ばっさいされるほか、２に本ほんが別べつの場所ばしょに移うつされることになりました。

１いち３さん日にちから伐採ばっさいの作業さぎょうが始はじまり、５ご人にんの作業さぎょう員いんが重機じゅうきを使つかって枝えだを切きったあと、チェーンソーで根元ねもとの部分ぶぶんから桜さくらを切り倒きりたおしました。

神かみ山川やまかわ沿ぞいの桜さくら並木なみきは当初とうしょ、すべて伐採ばっさいされる計画けいかくでしたが、地元じもとの住民じゅうみんができるかぎり桜さくらを残のこすよう要望ようぼうし、１いち７なな本ほんの桜さくらが残のこるよう工事こうじの範囲はんいが見直みなおされました。

作業さぎょうの様子ようすを見みに来きた地元じもとの７なな０ぜろ代だいの男性だんせいは、「何なん十じゅう年ねんもここにあった桜さくらで、津波つなみのあと花はなが咲さいたときは本当ほんとうにすごいと思おもいました。いくらか残のこるとはいえ、桜さくら並木なみきが切きられてしまうのはとても寂さびしいです」と話はなしていました。