横田よこためぐみさん拉致らち40ねん 早紀さきこうさん「政府せいふ全力ぜんりょく取り組とりくみを」

Easy Japanese news
Nov 15, 2017 16:11
Furigana
中学ちゅうがくいち年生ねんせいだった横田よこためぐみさんが北朝鮮きたちょうせん拉致らちされてきょうでよんぜろねんがたちました。記者きしゃ会見かいけんした母親ははおやはや紀江のりえさんは「元気げんきに、意識いしきがあるうちに、『めぐみちゃん』とこえをかけてあげたい」とはなし、政府せいふ全力ぜんりょく取り組とりくみをもとめました。横田よこためぐみさんは、昭和しょうわねん11月じゅういちがついちにち中学ちゅうがくいちねんときに、新潟にいがた学校がっこうからかえ途中とちゅう北朝鮮きたちょうせん拉致らちされました。

いちにちよんぜろねんがたつのにわせて母親ははおやはや紀江のりえさんはちいち)が記者きしゃ会見かいけんし、会見かいけんには、いちよんにちはちさい誕生たんじょうむかえた父親ちちおやしげるさんも同席どうせきしました。

このなか早紀さきこうさんは、よんぜろねんがたったことについて「ちかくのくににいるのに、どうしてこんなにながたすけてあげられないのだろうというおもいがおおきくなっています。『あしたはかえってくるかもしれない』とおもって頑張がんばってきましたが、姿すがたさええません」とかたりました。

そのうえで「政府せいふ一生懸命いっしょうけんめい知恵ちえって頑張がんばってくださっているとおもいましたが、よんぜろねんたってもなにからない状況じょうきょうで、しんじてよかったのかというおもいが家族かぞくなかにもあります。本気ほんきになって被害ひがいしゃ助け出たすけだしてほしい」ともとめました。

そして、「こんなにながくかかればからだよわってきますので、元気げんきに、意識いしきがあるうちに、『めぐみちゃん』とこえをかけてあげたい。いま、めぐみちゃんには『とにかく病気びょうきをしないで元気げんきでいてください。お父おとうさんお母おかあさんはよわってきていますが最後さいごまで頑張がんばるから』とつたえたい」とはなしました。

めぐみさんの両親りょうしん いとのたたか

めぐみさんの救出きゅうしゅつ活動かつどう人生じんせい半分はんぶんちかくをささげてきた両親りょうしんこの間このかんにん全国ぜんこくまわってつづけてきた救出きゅうしゅつうったえる講演こうえんいちよんぜろぜろかいえます。帰国きこくしんじて、転居てんきょのたびにむすめ住民じゅうみんひょううつしてきた両親りょうしんのもとには、先月せんげつ衆議院しゅうぎいん選挙せんきょでも、めぐみさんの名前なまえしるされた投票とうひょうしょ入場にゅうじょうけんとどきました。

しかし、めぐみさん不在ふざい時間じかんいちにちよんぜろねんかぞえました。父親ちちおやしげるさんはいちよんにちはちさい母親ははおやはや紀江のりえさんもはちいちさいになり、にんそろっての遠方えんぽうでの講演こうえん去年きょねん3月さんがつ最後さいごにできなくなっています。とくに、これまで活動かつどう先頭せんとうってきたしげるさんは、足腰あしこしおとろえ、ったりあるいたりするときささえが必要ひつようになりました。会話かいわにもまるようになり、いましゅうすうかい、デイサービスにかよっています。

いま体力たいりょくてきにいちばんしんどいです。拉致らちというおも問題もんだい背負せおいながら、お父おとうさんがよわってくるとそのぶんもやらないといけない。限界げんかいがあるなとかんじています」。気丈きじょう振る舞ふるまってきた早紀さきこうさんのくちからも、こうした言葉ことばるようになってきました。

国内外こくないがい政治せいじ情勢じょうせいのはざまでながほんろうされつづけてきた両親りょうしん緊迫きんぱくする北朝鮮きたちょうせん情勢じょうせいがかりなてんです。

被害ひがいしゃには元気げんきでいてほしいので、安倍あべ総理そうりトランプ大統領だいとうりょうがなんとか戦争せんそうきないようにかんがえていただき、ぎりぎりのところでよい知恵ちえあたえられて解決かいけつかってほしい」。こうはなした早紀さきこうさん。きゅうにち、キリストきょうあつまりに参加さんかむすめ帰国きこくいの姿すがたがありました。

「もうすぐ解決かいけつするんじゃないかといのりながら待ち望まちのぞんでいます。もうなみだててしまい、いつも目薬めぐすりをさしているような状態じょうたいです。本当ほんとうよろこびのだいきをしたい、みなさんによろこんでいただきたいとおもっていますので、どうかこれからもお祈おいのりください」。

いという現実げんじつ直面ちょくめんしながら、両親りょうしんたたかいはよんいちねんはいります。

公開こうかい写真しゃしんめられたちちおも

満開まんかいさくら制服せいふく姿すがた少女しょうじょ写真しゃしん風疹ふうしんにかかりちゅう学校がっこう入学にゅうがくしきられなかっためぐみさんを、後日ごじつ父親ちちおやしげるさんが連れ出つれだし、学校がっこう校庭こうていでポーズをらせながら撮影さつえいしたものです。そのおよそ半年はんとし警察けいさつ公開こうかい捜査そうさ使つかわれることになるとはおもいもしていませんでした。

立派りっぱ成長せいちょうしてくれたなあと感慨深かんがいぶかくシャッターをりました」。その後そのご全国ぜんこくひらかれることになっためぐみさんの写真しゃしんてんしげるさんがせたコメントです。

めぐみさんの同級生どうきゅうせいで、おなじバドミントンだった清水しみず雅生まさおさん(さん)は、このとき様子ようすいまでもおぼえていました。「日曜日にちようびなのに校庭こうてい制服せいふく横田よこたお父おとうさんがいて、横田よこたにポーズをどうしろこうしろといながらたのしそうにっていました。横田よこた病み上やみあがりで笑顔えがおじゃないんですが、なにらない異国いこくれてかれたことがわかってから、あの写真しゃしんると、本当ほんとうかなしい気持きもちになりました」。

清水しみずさんは、こう振り返ふりかえりつつ、長年ながねん救出きゅうしゅつ活動かつどう最前線さいぜんせんってきためぐみさんの両親りょうしん体調たいちょう気遣きづかいました。「よんぜろねんという歳月さいげつ精神せいしんてきにも肉体にくたいてきにも限界げんかいえているんじゃないかとおもいます。あのとき写真しゃしんっていたお父おとうさんの表情ひょうじょうわすれられないので、はや帰国きこく実現じつげんし、またおなじようにむすめ姿すがた写真しゃしんおさめるることをねがっています」。

拉致らちからよんぜろねんがたち、それぞれの人生じんせいあゆんで同級生どうきゅうせいたちからも、めぐみさんの一刻いっこくはや帰国きこくねがこえがっています。

「ご家族かぞく切迫せっぱくかん 政府せいふ共有きょうゆう

かん官房かんぼう長官ちょうかんは、午後ごご記者きしゃ会見かいけんで、「北朝鮮きたちょうせんによる拉致らち発生はっせいしてからなが年月としつきっており、ぜろぜろねん帰国きこくしたにんのぞき、いまだに拉致らち被害ひがいしゃみなさんの帰国きこく実現じつげんしないのは痛恨つうこんきわみだ。ご家族かぞく高齢こうれいして一刻いっこく猶予ゆうよもない状況じょうきょうで、解決かいけつつよもとめるご家族かぞく切迫せっぱくかんというものを政府せいふとしても共有きょうゆうしている」とべました。

そのうえで、かん官房かんぼう長官ちょうかんは「拉致らち問題もんだい安倍あべ内閣ないかくさい重要じゅうよう課題かだい位置いちづけ、安倍あべ内閣ないかく解決かいけつするという考え方かんがえかたにいささかもるぎはない。政府せいふとしては、引き続ひきつづ北朝鮮きたちょうせんに対にたいストックホルム合意ごうい履行りこうもとめつつ、いちにちはやいすべての拉致らち被害ひがいしゃ帰国きこく実現じつげんすべく、あらゆる努力どりょく傾注けいちゅうしていきたい」とべました。

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