藤沢市にある会社が開発を進めているロボットは体長およそ80センチ、重さは24キロで、6キロまでの荷物を運ぶことができます。
スポンジのような柔らかい素材でできた走行用のベルトが、階段を上り下りする際の衝撃を吸収します。
藤沢市によりますと、市内にある24の市営住宅では、住民の高齢化が進んでいますが、およそ半数の市営住宅にはエレベーターがついていないということです。
今月5日、3階建ての団地で行われた実証実験にはお年寄りなどおよそ40人が参加しました。
はじめに荷物を載せたロボットが18センチの段差をスムーズに上り下りする様子が披露され、参加者はロボットや走行用ベルトに触れながら説明を受けていました。
このあと2階に住むお年寄りのゴミ捨てを支援する実験が行われました。
ロボットがドアの前に到着すると、利用者がふたを開けてボックスの中にごみ袋を入れます。
するとロボットは階段を1段ずつ降りて集積所までゴミを運びました。
ロボットはタブレット型の端末で操作でき、参加したお年寄りたちは実際に操作を体験していました。
実験に参加した70代の女性は「2階に住んでいますがゴミ捨ては大変なので、早く実現してもらえるとうれしいなと思いました。ロボットが歩く速度でゆっくりと動く様子を見て親近感を覚えました」と話していました。
ロボットを開発している会社の青野真士社長は「少しでも生活に役立ててもらえれば」と話していました。
開発した会社では再来年の実用化を目指したいとしています。