総務そうむ省しょう 鈴木すずき事務じむ次官じかんを更迭こうてつ かんぽ生命せいめい問題もんだいで情報じょうほう漏ろうえい

高市たかいち総務そうむ大臣だいじんは、午後ごご５ご時じすぎから緊急きんきゅうに記者きしゃ会見かいけんしました。

この中なかで、高市たかいち大臣だいじんは、かんぽ生命せいめいの保険ほけんの不適切ふてきせつな販売はんばいをめぐる問題もんだいで、総務そうむ省しょうの鈴木すずき茂樹しげき・事務じむ次官じかんが日本にっぽん郵政ゆうせいの鈴木すずき康雄やすお・上級じょうきゅう副ふく社長しゃちょうに対にたいし、総務そうむ省しょうが年内ねんないに予定よていしている日本にっぽん郵政ゆうせいグループに対にたいする行政ぎょうせい処分しょぶんの検討けんとう状況じょうきょうを漏もらしていたことが、内部ないぶ監察かんさつでわかったと説明せつめいしました。

そして、鈴木すずき次官じかんが、情報じょうほうの漏ろうえいを認みとめたため、総務そうむ省しょうは、20日にち付づけで、鈴木すずき次官じかんを停職ていしょく３さんか月かげつの懲戒ちょうかい処分しょぶんとすることを決きめ、鈴木すずき次官じかんからは、20日にち辞表じひょうが提出ていしゅつされ、辞職じしょくを認みとめたということで、事実じじつ上じょう、更迭こうてつしたことを明あきらかにしました。

鈴木すずき氏しは、昭和しょうわ56年ねんに旧きゅう郵政省ゆうせいしょうに入省にゅうしょうし、総務そうむ省しょうの情報じょうほう通信つうしん国際こくさい戦略せんりゃく局長きょくちょうや郵政ゆうせい・通信つうしん担当たんとうの総務そうむ審議しんぎ官かんなどを務つとめたあと、ことし７月しちがつに総務そうむ省しょうの事務じむ次官じかんに就任しゅうにんしました。

高市たかいち大臣だいじんは、「総務そうむ省しょうの事務じむ方かたトップである事務じむ次官じかんが、公務こうむに対にたいする信頼しんらい性せいを著いちじるしく失墜しっついする行為こういをしたことは誠まことに残念ざんねんで、おわび申し上もうしあげる」と陳謝ちんしゃしました。

日本にっぽん郵政ゆうせいは「総務そうむ省しょうから発表はっぴょうがあったことは承知しょうちしているが、当社とうしゃでは内容ないようを把握はあくしておらず、現在げんざい、詳細しょうさいを確認かくにんしている」としています。

かんぽ生命せいめい問題もんだいとは

かんぽ生命せいめいの保険ほけんをめぐっては、顧客こきゃくが保険ほけん料りょうを二に重じゅうに支払しはらうといった不適切ふてきせつな販売はんばいが多数たすう明あきらかになり、会社かいしゃ側がわがおよそ18万まん3000件けんの契約けいやくを詳くわしく調しらべてきました。会社かいしゃ側がわは18日にち、およそ18万まん3000件けんのうち、法令ほうれいや社内しゃないルールに違反いはんする疑うたがいのある販売はんばいが１いち万まん2836件けん確認かくにんされたことや、法令ほうれいや社内しゃないルールに反はんする事例じれいが合あわせて670件けんあったと明あきらかにしました。

これについて金融きんゆう庁ちょうは、ノルマの達成たっせいが過度かどに重視じゅうしされていたほか、経営けいえい陣じんも現場げんばの実態じったいを十分じゅうぶんに把握はあくしておらず、内部ないぶの管理かんり体制たいせいに重大じゅうだいな問題もんだいがあったとみて、来週らいしゅうにもかんぽ生命せいめいと日本にっぽん郵便ゆうびんに対にたいして一部いちぶの業務ぎょうむの停止ていし命令めいれいを出だす方向ほうこうで検討けんとうを進すすめています。

また総務そうむ省しょうも今月こんげつ13日にちに、日本にっぽん郵政ゆうせいと日本にっぽん郵便ゆうびんに対にたいして原因げんいん分析ぶんせきや改善かいぜん案あんなどを示しめすよう報告ほうこく徴求ちょうきゅう命令めいれいを出だし、今月こんげつ23日にちまでに報告ほうこくするよう求もとめているほか、グループのガバナンス＝企業きぎょう統治とうちに問題もんだいがあったとみて、日本にっぽん郵政ゆうせいと日本にっぽん郵便ゆうびんに対にたいして業務ぎょうむ改善かいぜん命令めいれいを出だす方向ほうこうで検討けんとうしています。

後任こうにんに黒田くろだ武たけ一郎いちろう氏し

辞職じしょくした鈴木すずき事務じむ次官じかんの後任こうにんには、総務そうむ省しょうの自治じち行政ぎょうせい担当たんとうの総務そうむ審議しんぎ官かんの黒田くろだ武たけ一郎いちろう氏しが就任しゅうにんすることが20日にちの持ち回もちまわりの閣議かくぎで決きまりました。