東京電力福島第一原子力発電所の
事故で
避難指示が
全域で
続いている
福島県双葉町で、
一部の
地域の
避難指示が
来年3月4日に
初めて解除されることが
決まりました。
これは26
日、
国の
原子力災害現地対策本部長を
務める松本経済産業副大臣と
福島県の
鈴木正晃副知事、
それに双葉町の
伊澤史朗町長が
会談して
決まりました。
双葉町で避難指示が解除されるのは町の北東部の一部とJR常磐線の双葉駅周辺などの地域で、来年3月4日の午前0時に解除されます。
福島第一原発が立地する双葉町は福島県内で唯一、町の全域で避難指示が続いていて、解除されるのは事故からおよそ9年で初めてですが、町によりますと、北東部の地区では津波の被害が激しく、水道など生活インフラの整備が進んでいないため、解除の時点で帰還する意向を示している住民はいないということです。
一方、26日は大熊町でも、新たにJRの駅の周辺などで来年3月5日の午前0時に一部の避難指示が解除されることが決まりました。
今回の解除を受けてJR常磐線は3月14日に全線で運転を再開する見込みで、双葉町と大熊町では3年後のさらなる避難指示の解除を目指すことにしています。
双葉町の伊澤町長は「町民が全国に避難して9年近くになる厳しい状況の中、ようやく復興の第一歩を示せたことは、よろこばしく思う。ただ、今回はスタートラインにすぎないので令和4年春の更なる避難指示解除に向けて全力で取り組みを進めたい」と述べました。