安倍総理大臣は
年頭にあたって
三重県伊勢市で
記者会見し、
アメリカ軍がイランの
司令官を
殺害し、
緊張が
高まっている
中東情勢に
関連し、すべての
関係者に
緊張緩和に
向けた
外交努力を
求める考えを
示しました。
また憲法改正について、みずからの
任期中に
実現させたいという
考えに
変わりはないと
強調しました。
この中で
安倍総理大臣は
社会保障制度改革について「
人生100
年時代の
到来は
大きなチャンスだ。
意欲が
ある皆さんは
働き
続けることが
できる生涯現役の
社会を
作り上げる」と
述べました。
そして「パートで働く皆さんにも広く厚生年金の適用を拡大する。同一労働同一賃金の時代にあって、年金の世界でも『非正規』ということばをこの国からなくしていく。令和の新しい時代、すべての世代が安心できる社会保障制度の構築が内閣の最大のチャレンジであると考えている」と述べました。
またアメリカ軍がイランの司令官を殺害し、緊張が高まっている中東情勢に関連して、安倍総理大臣は「緊迫の度を高めており、現状を深く憂慮している。事態のさらなるエスカレーションは避けるべきであり、すべての関係者に緊張緩和のための外交努力を尽くすことを求める」と述べました。
そのうえで「これからも日本ならではの外交を粘り強く展開する。外交努力と合わせて、情報収集態勢を強化するため、この地域に自衛隊を派遣し、日本関係船舶の航行の安全を確保していく」と述べ、中東地域への自衛隊派遣の方針に変わりはないという考えを示しました。
そして「『自由で開かれたインド太平洋』というビジョンのもと、日米同盟の強固な基盤のうえに、地球儀を大きくふかんしながら、基本的な価値を共有する国々との連携を一層深めていく。日米安保条約60周年の節目となることし、戦後の日本外交を総決算し、そのうえに新しい時代の日本外交の地平を切り開く1年としたい」と強調しました。
さらに憲法改正について「私自身の手で成し遂げていくという考えは、いま全く揺らぎはない。しかし同時に憲法改正のスケジュールについては期限ありきではない。まずは通常国会の憲法審査会の場で、与野党の枠を超えた活発な議論を通じて、国民投票法の改正はもとより、令和の時代にふさわしい憲法改正原案の策定を加速させたい」と述べ、重ねて実現に意欲を示しました。
一方、総理主催の「桜を見る会」について「国民の皆様からさまざまな批判があることは十分に承知している。世論調査の結果も謙虚に受け止めて、今後も丁寧に対応していきたい」と述べました。