早田選手は準決勝で、2連覇中の伊藤美誠選手を破って初めて決勝に進み、4年ぶりの優勝を目指した石川選手と対戦しました。
早田選手は、第1ゲーム、持ち味の力強いショットでポイントを重ねて11対7で取りました。
第2ゲームは序盤、石川選手にリードされましたが、卓球台のエンドライン近くに打つ攻撃的なサーブや素早いタイミングで厳しいコースに打ち返すバックハンドなどで逆転して11対9で奪い、第3ゲームも取りました。
第4ゲームは落としましたが、第5ゲームは威力のあるフォアハンドのショットなどでポイントを重ねて11対8で奪い、ゲームカウント4対1で初めての優勝を果たしました。
早田選手は、伊藤選手、石川選手と東京オリンピックの代表に内定している2人を破っての優勝で、今大会、女子ダブルスに続き、2種目を制しました。
早田「めちゃくちゃ楽しかった」
卓球の全日本選手権女子シングルスの決勝で早田ひな選手は、初めての優勝を決めた瞬間、涙を流しながらコートにうずくまりました。
早田選手は「これまで苦しいことや頑張っても結果が出ないことが多かったが、たくさんの人が『ひなちゃん頑張れ』と応援してくれていた。2冠を達成できてよかった」と女子ダブルスに続く優勝に感慨深い様子で話しました。
準決勝での伊藤美誠選手との対戦について「伊藤選手とはダブルスを組み、ふだんから一緒にいる仲間ではあるが、試合の時はしっかりライバル。伊藤選手の存在があったからこそここまで来ることができた」と話しました。
また、石川佳純選手との決勝について「石川選手は何度も全日本選手権で優勝しているが、私は決勝が初めてなのでしっかり楽しむことにした。ゲームカウントで3対0とリードしたあと、第4ゲームは石川選手が戦術を変えてきた。簡単には勝たせもらえないと思い、ギアを上げて集中した。めちゃくちゃ楽しかった」と笑顔で試合を振り返りました。
今後の目標については「東京オリンピックの代表には選ばれていないが、この1年テーマを『挑戦』にしていろいろなことに挑戦したい。逃げていた部分もしっかりと向き合っていきたいと思う」と決意を新たにしていました。