マレーシアのホームセンター最大手「ミスターDIYグループ」は、インドネシア子会社のDaya Intiguna Yasa(ダナ・インティグナ・ヤサ)の新規株式公開(IPO)を通じて最大4兆7000億ルピア(約460億円)を調達しようとしている。同社のIPOは、今年のインドネシアで最大のIPOとなる可能性がある。
11月25日の目論見書によれば、Daya Intigunaの約10%にあたる25億株を1株あたり1650ルピアから1870ルピアで公開する予定という。同社のIPOは、2023年7月に7億1000万ドル(約1095億万円)を調達したAmman Minerals Internasional(アンマンミネラル・インターナショナル)の上場以降、ジャカルタ市場における最大規模のものとなる。
Daya IntigunaのIPOは、2520万株の新株の発行と、支配株主であるAzara Alpina(アザラ・アルピナ)による売り出しで構成されている。このIPOにより、アザラ・アルピナの持ち株比率は、95.7%から85.7%に希薄化する。
このIPOのブックビルディングは、12月3日まで実施され、Daya Intiguna株のインドネシア証券取引所での取引は19日に開始される。Daya Intigunaは、このIPOで得た資金の60%を債務の返済に充て、残りの40%をインドネシア国内での事業拡大と運転資金に充当する。
Frost & Sullivanによれば、同社はインドネシア国内で最大となる、800店舗以上のホームセンターを展開している。2024年上半期の純利益は、前年同期の3倍以上の5347億ルピア(約51億円)に達していた。
ミスターDIYグループ創業者のタン・ユー・イエとユー・ウェイの兄弟、そしてその家族の保有資産は17億ドル(約2630億円)で、フォーブスが4月に発表した「マレーシアの富豪50人」の11位にランクインしていた。同グループの設立は2005年で、2020年10月にはマレーシア証券取引所へと上場した。現在、同グループはアジア全域で2000店舗以上を運営している。