ルイ・ヴィトン、伝統的でんとうてきなトランクと熱気球ねつききゅうをテーマにした装飾時計そうしょくとけいを発表はっぴょう　価格かかくは約やく1000万円まんえん

LVMH（モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン）が今年ことし6月がつ、スイスの置時計おきどけいメーカーであるL’Epee（レペ）を買収ばいしゅうした際さいに、当初とうしょの印象いんしょうは同どうグループの高級時計こうきゅうとけい・宝飾品部門ほうしょくひんぶもんに風変ふうがわわりなブランドが加くわわったというものだった。しかし、同どうじくLVMHが3年前ねんまえに買収ばいしゅうしたティファニーが長年ながねんにわたり「Time Objects（タイム オブジェクト）」という奇抜きばつな装飾時計そうしょくとけいのコレクションを展開てんかいしており、そのシリーズの製作せいさくですでにレペと協業きょうぎょうしていること、そしてレペが置時計おきどけいの分野ぶんやにおける最高級さいこうきゅうブランドとしての地位ちいを確立かくりつしていることを考かんがえれば、LVMHによるレペの買収ばいしゅうは理りに適かなっている。

そして今いま、LVMHはレペにルイ・ヴィトンのために仕事しごとをさせ、「Montgolfière Aéro（モンゴルフィエール アエロ）｣という熱気球ねつききゅうをモチーフにした装飾時計そうしょくとけいが完成かんせいした。これはルイ・ヴィトンの旅行りょこうへの関かかわりや同どうブランドの特徴的とくちょうてきなトランクを表現ひょうげんしたもので、気球ききゅうのバスケット部分ぶぶんにあたる台座だいざは小ちいさなハンドメイドのトランクになっており、その内部ないぶには時計とけいのムーブメントを巻まき上あげる機構きこうが収おさめられている。

ルイ・ヴィトンの時計とけいブランドが、LVMHグループに属ぞくする他ほかの時計とけいメーカー（ゼニス、ウブロ、ブルガリ、タグ・ホイヤー）よりも、時計製造とけいせいぞうにおいて美術工芸びじゅつこうげいの方面ほうめんに傾倒けいとうしていることを考かんがえれば、これはもうひとつの理りに適かなった協業きょうぎょうと言いえる。ルイ・ヴィトンというブランドに装飾時計そうしょくとけいは自然しぜんに調和ちょうわする。

モンゴルフィエール アエロには2つの仕様しようが用意よういされている。1つは熱気球ねつききゅうの球皮部分きゅうひぶぶんがプレシャスウッド（銘木めいぼく）と銅どうを組くみ合あわせてできており、もう1つの方ほうは赤あかと透明とうめいのガラスと真鍮しんちゅうで作つくられている。両方りょうほうともルイ・ヴィトンの伝統的でんとうてきなトランクのミニチュアを模もした台座だいざが備そなわる。

ウッドと銅どうのバージョンでは、バルーン中心部ちゅうしんぶのモノグラムと、時刻じこくを示しめす2段だんのディスクの間あいだに飾かざられたモノグラムに、合計ごうけい2個このシトリン（黄水晶きずいしょう）が埋うめ込こまれている。トランクの留とめ具ぐに打うたれた鋲びょうには多数たすうのダイヤモンドが埋うめ込こまれているが、これはルイ・ヴィトン初はつの試ここのみであり、実物じつぶつのトランクではまだ採用さいようされたことがない。

気球ききゅうの中央ちゅうおうには、軽かるく触さわれると回転かいてんするモノグラム・フラワーのモチーフがあしらわれている。その下したでは2段だんの回転式かいてんしきディスクが時じと分ふんを表あらわし、さらにその下したの中間部分ちゅうかんぶぶんには露あらわになった機械式時計きかいしきどけいのゼンマイ機構きこうを見みることができる。

モンゴルフィエール アエロはどちらも8個こずつの限定生産げんていせいさんで、価格かかくはガラスと真鍮しんちゅうのバージョンが6万まん1500ドル（約やく937万円まんえん）、プレシャスウッドにダイヤモンドが埋うめ込こまれたバージョンは7万まんドル（約やく1070万円まんえん）となっている。