大勢の白衣を着た医師が次々に紙を箱に投函(とうかん)していきます。一見、何かの投票のように見えますが、実は「辞任届」を提出しているのです。
25日、韓国の医学部教授らが一斉に辞表を提出しました。
ことの発端は、韓国政府が医師不足解消に向け、2025年度から医学部の定員を2000人増やす方針を発表したことでした。
しかし、これに反対する研修医およそ9000人が先月、“急な増員は医療の質の低下を招く”としてストライキを実施しました。
医学部教授らは、研修医らの主張を支持するため、一斉に辞表を提出して抗議の意思をアピールしたのです。
政府と医療界の隔たりは大きく、混乱の長期化が予想されます。