「合宿の練習中に体調不良」
池江選手が所属するスイミングクラブの吉田正昭社長は「1月18日から2月10日の予定でオーストラリア・ゴールドコーストでの合宿の練習中に体調不良を訴え予定より2日早めて帰国した。病院で検査を受けて発覚したが、早期発見できたと報告があった」と話しました。
「2月8日に白血病と診断」
池江選手を指導する三木二郎コーチは記者会見で、「池江選手はオーストラリアでの合宿中に今まで見たことない、肩で呼吸する場面があった。現地で検査し、その結果、再検査したほうがいいと説明を受けた。帰国してからは2月8日に日本の病院で再検査して白血病と診断された。私自身非常にびっくりしている。本人のやる気とモチベーション、病気を直そうと立ち向かう姿勢には頭が下がる。温かく見守ってほしいという思いだ」と話しました。
「1時間もかからないうちに前向きに」
日本水泳連盟で強化を担当する上野広治副会長は、池江選手の詳しい病状を聞かれると「白血病としか言えない。もう少し時間がかかる。現状で何ともお話しできる状況でない。本人の希望でいち早く病名を含めて発表したことをご理解いただきたい」と話しました。
そのうえで「まさかこのような病名を言われるとは誰も考えていません。本人も思いも寄らなかったと思うし、ショックで日本選手権、オリンピックまで頭回らなかったと思うが、1時間もかからないうちに前向きになっていた。病名を公表したことも含めて、本人の決断も尊重してほしい」と話しました。
「東京五輪は治療計画みて」
所属するスイミングクラブの吉田正昭社長は今後の活動について「コナミオープン、日本選手権は欠場する。東京オリンピックについては、医師と相談の上、今後の治療計画をみて、復帰時期を改めて報告する。1日も早く復帰するため治療の環境整えることが最大のサポートだ」と話しました。
「五輪出場の可能性ゼロではない」
三木コーチは会見で「本人がいちばんショックだと思う。ただこの病気と闘うことを決めたことによって、強くなって戻ってくることを信じているし、東京オリンピックに出場する可能性はゼロではないので、メンタル面などでサポートをしていきたい。本人とは私が帰国して2月10日に話しをしたが、最初はお互い言葉が出なかった。頭の中は真っ白だったと思うが、『早く治してまた二郎さんと練習を頑張りたい』という話があったので、今から何ができるかしっかり考えてやっていきたい」と話しました。
「池江選手抜きのリレーは厳しい」
上野広治副会長は、周りの選手への影響について「池江選手が早く治してそこに加わりたいと思えるよう、ほかの選手が池江選手にメッセージを送るような状況が好ましいと思う。コーチとは、池江選手抜きでのリレーは相当厳しいと話した。まずはオリンピックの出場権を取るというのがことしの第1目標であり、ほかの選手に奮闘してもらいたい」と話しました。