白血病に有効な治療法の1つ「骨髄移植」は、抗がん剤による治療が難しくなった場合などに用いられ、白血球の型が合う人を結び付けるために設けられたのが「骨髄バンク」です。
池江選手について、詳しい診断結果はまだ出ていない段階ですが、都内にある「日本骨髄バンク」の事務所には、12日からドナー登録の方法などを問い合わせる電話がひっきりになしにかかって来ています。
問い合わせの中では「何か自分も協力できないか」とか、「元気になってまた活躍してほしい」という声も多いということです。
また、ホームページでの資料請求もふだん5件ほどのところ、12日はおよそ270件にのぼったということで、担当者が発送作業に追われていました。
「日本骨髄バンク」によりますと先月末時点で、およそ49万4000人がドナー登録していますが、白血球の型が合う確率は兄弟姉妹で4分の1、血縁者ではない場合は数百から数万分の1と極めて低く、移植できるケースを増やすには1人でも多くのドナー登録が必要だということです。
登録できるのは18歳から54歳までで、55歳になると登録から外れますが、10代と20代の登録者は全体のおよそ16%と少なく、若い世代の登録者をいかに増やすかが課題だということです。
「日本骨髄バンク」の大久保英彦広報渉外部長は「白血病というのはいつ誰が発病するかわかりません。移植を待っている患者さんは国内におよそ1500人います。型が適合するドナーが現れるということは、生きる望みがつながることになります。ぜひ1人でも多くの人に登録してほしい」と話していました。