東京オリンピックの
マラソンと
競歩の
会場の
札幌移転を
受けて、
大会組織委員会の
森会長が
札幌を
訪れ、
伝統的に
最終日に
行われている
男子マラソンは、ドーピング
検査と
選手の
移動の
関係から「
閉会式の
日に
行うことは
無理だ」と
述べ、
前倒しと
なる見通しを
示しました。
組織委員会の
森会長は
7日、
東京オリンピックの
マラソンと
競歩の
会場に
決まった
札幌市を
訪れ、
秋元市長に「
大変ご
迷惑なことを
お願いしたと
思っている。オールジャパンでやっていきたいのでご
協力を
お願いしたい」と
述べ、
秋元市長は「
市民生活への
影響を
少なくしていただくよう
配慮いただきたい」と
要望しました。
森会長は、これに先立って訪れた北海道庁で北海道の鈴木知事から札幌移転に関わる費用負担について、「不安の1つに経費がある。ボタンの掛け違いがないように」と確認を求められたのに対し、「IOCも『十分心得る』ということで話を進めている。北海道に迷惑をかけないようにしたい」と応じました。
森会長はこの会談の中で、最終日に計画されている男子マラソンは、ドーピング検査と選手の移動の関係から「閉会式の日に行うことは無理だ。さらに女子マラソンと男女の競歩も大きく日程が変わることになる」と述べ、会場の札幌移転によって、これまで伝統的に最終日に行われていた男子マラソンを前倒すなど、競技日程の変更が必要だとの見通しを示しました。
また、コースについては、大通公園を発着点としている「北海道マラソン」の名前を出したうえで、大規模な観客席を設けないなどできるだけ経費をかけない考えを示しました。
8日は札幌で組織委員会と自治体の実務者協議が行われます。
札幌 秋元市長「市民生活への影響を最小限に」
会談のあと、札幌市の秋元市長は記者会見で「市民の中から歓迎の声の一方で、準備が間に合うのかや、経費負担、それに既存のイベントがどうなるのかといった不安や懸念の声が寄せられている。あすから始まる実務者協議では市民生活への影響を最小限にするよう、まずは日程やコースを検討をしてほしい」と述べました。
また秋元市長は「経費負担については大会組織委員会と東京都以外の会場を持つ自治体との間で、恒久的な施設は自治体、それ以外は組織委員会の運営経費の中で持つというルールがある。これを前提とした話をしていきたい」と述べ、市としては負担しない考えを改めて強調しました。
北海道 鈴木知事「ワンチームで」
北海道の鈴木知事は記者団に対し「この東京オンリピックは、日本で取り組む大きな大会なのでワンチームでやっていかなければならない。そのことに組織委員会としても汗を流してほしい。機運を醸成して大会の成功に向けて、短い時間の中で全力で取り組んでいかなければならない」と述べました。