第2次世界大戦中の
昭和19
年に
日本の
近海で
消息を
絶ったアメリカ海軍の
潜水艦「グレイ
バック」が、アメリカの
調査チームによって
沖縄本島の
南西沖の
海底で75
年ぶりに
発見されました。
アメリカ海軍の
潜水艦「グレイ
バック」は
第2次世界大戦中の
昭和19
年に
日本の
近海で
消息を
絶ちました。
大戦中に沈没した潜水艦の探索を行っているアメリカの調査チーム「ロスト52プロジェクト」は、神戸市に住む海軍の歴史の研究者、岩崎裕さんの推定に基づき、沖縄本島の南西の海域で調査を行いました。
その結果、ことし6月、深さ435メートルの海底でグレイバックを発見しました。
海底で撮影された映像からはグレイバックと書かれた金属製のプレートや、海草などが付着した船体やスクリューなどを確認することができます。
グレイバックがいつ、どこで沈没したのか、これまで詳しいことはわかっていませんでしたが、岩崎さんの研究と今回の調査によって昭和19年2月26日に日本軍の攻撃機による爆撃で撃沈されたことが分かったということです。
乗組員80人は死亡したとみられています。
グレイバックは昭和18年12月に民間人などおよそ600人が乗った定期船「湖南丸」を撃沈するなど、戦時中、多くの日本の船を沈めたことでも知られ、那覇市には犠牲者の慰霊碑である「海鳴りの像」が設置されています。
発見に協力した岩崎さんは「戦争で命を落とした人々を忘れ去らないよう、今回の発見を歴史を語るきっかけにしてほしい」と話しています。