北朝鮮は28日、東部のハムギョン(咸鏡)南道リョンポ(連浦)付近から日本海に向けて弾道ミサイル2発を発射し、29日、北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の立ち会いのもと、「超大型ロケット砲」の発射実験を行ったと伝えました。
これに関連し韓国軍の関係者は、2発の発射の間隔はおよそ30秒だったと明らかにしました。
北朝鮮は、ことし8月24日、9月10日、先月31日にも弾道ミサイルを2発ずつ発射し、「超大型ロケット砲」の発射実験だと主張していますが、韓国軍によりますと、それぞれ発射の間隔は、
▽8月24日が17分、
▽9月10日が19分、
▽先月31日が3分でした。
このため北朝鮮が連射能力の向上を図っているとの見方が出ていて、韓国の連合ニュースは「移動式の発射台で短い間隔で発射されると、韓国側は対応が困難な場合があるとの指摘が出ている」と伝えています。
さらに連合ニュースは軍事専門家の話として「4発連続での発射を試みる可能性もある」と伝え、韓国軍は、北朝鮮による追加の発射に警戒を強めています。
防衛省「連続発射能力の向上を図ったと考えている」
防衛省は、北朝鮮が28日発射した2発の短距離弾道ミサイルについて、ことし8月24日、9月10日、先月31日にいずれも2発ずつ発射されたものと同じ系統だと推定しています。
2発の発射間隔は
▽8月と9月はおよそ20分だったのに対し、
▽先月はおよそ3分、
▽今回は1分未満と次第に短くなっていて、防衛省は「連続発射能力の向上を図ったと考えている」としています。
多数のミサイルを一度に発射できれば迎撃される可能性が減るため、その能力は攻撃力の向上に欠かせないとされています。
北朝鮮が発射の翌日に公開している映像では、いずれも発射機にミサイルを発射する筒のような装置が4つあることが確認されているということで、「今後は2発だけでなく、さらに多くのミサイルを同時に発射する可能性もある」として、警戒・監視に万全を期すことにしています。