イギリスの
製薬大手アストラゼネカは、
新型コロナウイルスのワクチンについて、
アメリカなどで
行っている
臨床試験で、79%の
有効性があったとする
暫定的な
結果を
発表しました。アストラゼネカは、イギリス
などで
接種が
進められている
新型コロナウイルスのワクチンについて
アメリカとチリ、
それにペルーで
最終段階の
臨床試験を
行っていて22
日、
暫定的な
分析結果を
発表しました。
それによりますと、臨床試験の対象となった3万2449人のうち新型コロナウイルスの症状が確認されたのは141例でした。
実際にワクチンを接種した人と、しなかった人を比較して分析した結果、新型コロナウイルスの発症を防ぐ有効性は79%だったということです。
重症化した人はいなかったということです。
また臨床試験の参加者のおよそ20%が65歳以上で、この年代では発症を防ぐ有効性は80%だったとしています。
このワクチンをめぐっては、接種後に血栓が確認された例があるなどとして、ヨーロッパなどの一部の国で予防的な措置として一時、接種を見合わせる動きが相次ぎましたが、詳しい調査を進めてきたEMA=ヨーロッパ医薬品庁が18日、安全であるとの見解を発表し、フランスやドイツが接種を再開しています。
これについて今回の臨床試験のデータを独立した機関が検証した結果、少なくとも1回接種したあとに血栓症などになるリスクが高まる状況は確認されなかったとしています。
アストラゼネカは近くアメリカのFDA=食品医薬品局に対して緊急使用の許可を申請するとしています。