一方、南部では、ウクライナ軍がロシア側の多くの兵器や装備を破壊したとしていて、大規模な反転攻勢に向けて慎重に作戦を進めているものとみられます。
ウクライナ東部ハルキウ州のクピヤンシクで25日、歴史博物館が攻撃され、ウクライナ側はこれまでに2人が死亡し10人がけがをしたとしています。
ゼレンスキー大統領はSNSで「テロ国家がわれわれや、われわれの歴史と文化を完全に破壊し、全く野蛮な方法でウクライナ人を殺害している」と非難しました。
ハルキウ州のシネグボフ知事は、ロシアの地対空ミサイルシステムS300が使われたと発表しています。
一方、ウクライナ軍の南部方面司令部の報道官は24日、地元メディアに対して、ヘルソン州で、ロシア側が支配するドニプロ川の東岸にある大砲や戦車、それに防空システムなどを破壊することに成功したとアピールしました。
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は22日、ドニプロ川の東岸の一角に、ウクライナ軍が陣地を築いた可能性があるという見方を示しています。
報道官はこれに言及せず、東岸の前線でウクライナ軍が活発に活動しているとしながら「任務の遂行には沈黙が必要だ」と述べていて、大規模な反転攻勢に向けて慎重に作戦を進めているものとみられます。