ロンドン(CNN) オランダの巨匠レンブラントが350年以上前に制作したエッチング(金属板を腐食させて製版する版画)の作品が、誰でも閲覧できる状態に置くには描写が露骨すぎると、国際的なオークションハウスのクリスティーズから指定を受けた。
クリスティーズのロンドン支店で競売にかけられる1646年の作品「The French Bed」は、内容に関する警告をクリックしないとオンライン上で見ることはできない。
この作品は7日に競売される「Old Masters I」というコレクションの一部。モノクロの本作を見るには「露骨なコンテンツ。この商品には露骨に肉体的な、成人向けの素材があります」という警告文をクリックする必要がある。
作品には天蓋(てんがい)のついた四柱式ベッドに乗った男女のカップルが描かれている。2人は半分衣服を身につけた状態で、明らかになまめかしい雰囲気がある。落札価格は最高50万ドル(約7400万円)に達すると予想される。
クリスティーズは作品を掲載したページで「レンブラントによる数少ない露骨な性愛の印刷の一つ」であり、「彼の作品全体の中でも珍しいエッチングの一つ」と説明する。
ベッド脇のテーブルには半分飲みかけのワイングラスがあり、男性の羽のついた帽子がベッドの柱頭の一つに投げ置かれている。
女性は恋人を笑顔で見つめているが、「彼女の腕や手が3つ描かれているという困惑する事実は情景の明るさに一役買っている」と説明文にはある。
クリスティーズは作品について「下品でも、わいせつでもない」とし、「魅惑的で明るい」と評価している。