物事に
集中できないADHD=「
注意欠陥・
多動性障害」の
子どもの
脳に
共通して
見られる
特徴があることを
福井大学の
研究グループが
発見し、
将来的に
正確な
診断に
応用できる可能性があるとしています。ADHDは
子どもの
時に
発症する
発達障害の
一つで、
注意力を
持続できない
ほか、
落ち着きがない
などの
症状が
現れ、
投薬や
生活環境に
配慮するなどの
治療が
行われますが、
自閉症などほかの
障害と
症状が
似ている
ケースがあり、
正確な
診断が
課題になっています。
福井大学の友田明美教授のグループは、日本やアメリカなどでADHDと診断された男の子120人余りの脳の形態をMRIと呼ばれる装置で調べ、どのような特徴があるか調べました。
その結果、およそ7割のADHDの子どもの脳では、脳の前頭葉と呼ばれる部分にあり感情をつかさどると言われる「眼窩前頭皮質」と呼ばれる部分の厚みが増して表面積が小さくなるなど、脳のおよそ20か所で形態の特徴が見られたということです。
グループは、今回の解析はAI=人工知能を使うことで発見できたとしていて、これまでの症状の観察と画像解析を組み合わせることで、将来的に正確な診断に応用できる可能性があるとしています。
友田教授は「今後さらに精度を上げ、正確な診断を支援できるシステムをつくっていきたい」と話していました。