扶桑社が
発行している
雑誌、「
週刊SPA!」が
大学の
実名を
挙げて
女子大学生を
性的に
順位付けした
記事を
掲載したこと
に対し、
大学側が
抗議文を
提出する
などの
動きが
広がっています。
この記事は、「
週刊SPA!」の
去年12
月25
日号に
掲載され、
5つの
大学の
実名を
挙げて「
性交渉しやすい」
などと、
女子大学生を
性的に
順位付けしていました。
これに対し、実名を掲載された大学側が相次いで抗議などを行っていて、このうち都内の女子大学は、8日付けで、扶桑社に対して文書で厳重に抗議したほか、3つの大学が9日、大学のホームページで遺憾の声明を公表し、残る1校も、9日付けで抗議文を送ることにしています。
この問題を巡っては、インターネット上でも記事の撤回や謝罪を求める署名活動が行われていて、今月4日の開始から5日間で、およそ4万人の署名が集まっています。
実名を掲載された大学の担当者は「大学名を掲載したことだけでなく、こうした記事が公表されること自体が嘆かわしいし残念だ」と話しています。
「週刊SPA!」の編集部は、「扇情的な表現を行ってしまったこと、運営者の体感に基づくデータを実名でランキング化したこと、購読してくださった読者の皆様の気分を害する可能性のある特集になってしまったことはお詫びしたいと思います」とコメントしています。
評論家「作り手の良識が問われる」
女性の権利などの問題に詳しい評論家の中野円佳さんは、「女性を一方的に性の対象にすることが仮に娯楽であったとしても、今の時代に即していない。人権に配慮した記事を掲載する作り手の良識が問われる」と記事の内容を批判しました。
そのうえで、インターネット上などで抗議活動が広がったことについて、「今まで女性たちはこうした記事を不快に感じても逆に批判されることを恐れて目をつぶってきたが、Me‐Too運動のように海外を中心に性的なハラスメントに抗議する風潮ができる中で、日本でも批判の声が上げられるよう、社会が変化してきたのではないか」と指摘しています。