妊娠中の
母親が
風疹に
感染することで
おなかの
赤ちゃんに
障害が
出る「
先天性風疹症候群」の
子どもが
埼玉県で
1人確認されたことがわかりました。「
先天性風疹症候群」の
子どもが
確認されたのは、
平成25
年の
大流行にともなう
患者以来、
初めてです。
厚生労働省や
埼玉県によりますと、
今月、
埼玉県の
医療機関で
男の子1人が「
先天性風疹症候群」と
診断されたということです。
「先天性風疹症候群」は、母親が妊娠中に風疹にかかることで、赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が出るものです。
去年、全国から報告された風疹の患者数は2917人と、現在の方法で統計を取り始めた10年余りで2番目に多くなっていて、「先天性風疹症候群」の発生が懸念されていました。
「先天性風疹症候群」の子どもが確認されたのは、患者数が1万人を超えた平成25年の大流行にともなう患者以来、初めてです。
平成24年から平成25年にかけての流行では「先天性風疹症候群」の子どもが45人確認され、このうち11人が生後1年ほどの間に亡くなっています。
専門家「妊婦は抗体検査を」
国立感染症研究所感染症疫学センターの大石和徳センター長は「去年の夏以降、首都圏を中心に風疹の患者が増加していて、今回、埼玉県で確認された先天性風疹症候群は、去年からの流行に関係していると思う」と指摘しました。
そのうえで、「今後、妊娠する可能性がある人は必ず、ワクチン接種をしてほしい。また妊婦の人は、妊娠がわかった時点で、パートナーなど家族と一緒に速やかに抗体検査を受けてほしい。仮に抗体が不十分であることがわかった場合、妊婦はワクチンを接種することができないので、妊娠20週くらいまでは人ごみを避けるなど予防を徹底し、周囲にいる家族もワクチンを接種するなどして、妊婦への感染を防いでもらいたい」と注意を呼びかけていました。