10日、記録的な大雨となった鹿児島県などでは、土砂災害が起こりやすい状態が続いており、警戒が必要です。
気象庁によりますと、梅雨前線の活動が活発になった影響で九州南部には10日朝にかけて、発達した雨雲が流れ込み続け鹿児島県と宮崎県、それに熊本県の一部に大雨の特別警報が発表されました。
鹿児島県さつま町では昼すぎまでの24時間の雨量が473ミリと観測を始めてから最も多くなったほか、宮崎県や鹿児島県北部を流れる川内川やその支流などでは水位が上昇し氾濫の危険性が一時、高まりました。
梅雨前線の活動はしだいに弱まっているものの、上空に寒気が流れ込んでいる影響で東北から九州にかけての広い範囲で大気の状態が不安定になり、この時間は日本海側で雨雲が発達しています。
午前8時までの1時間には山形県が鶴岡市に設置した雨量計で44ミリの激しい雨を観測しました。
日中の気温上昇に伴って、これから各地で積乱雲が発達して激しい雨が降り、関東を中心に1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るところもある見込みです。
12日の朝までの24時間の雨量はいずれも多いところで関東甲信で120ミリ、東海と中国地方で100ミリなどと予想されています。
記録的な大雨となった鹿児島県の薩摩地方とその周辺では地盤が緩み、土砂災害が起こりやすくなっています。
気象庁は鹿児島県などでは引き続き土砂災害に警戒するとともに、そのほかの地域でも土砂災害や低い土地の浸水、川の増水、落雷、竜巻などの突風、ひょうに十分注意するよう呼びかけています。