そのうえでベネディクトワ検事総長は「いま捜査中の戦争犯罪の事件は1万1000件以上あり、すでに40人の容疑者がいる。近い将来ほかの事件も裁判所に移され、容疑者が裁判官の前に姿を見せると確信している」として、今後もロシアによる戦争犯罪を追及する姿勢を示しました。
またAP通信によりますとベネディクトワ検事総長は、今後予定される裁判では、民間施設の爆撃や民間人の殺害、それに性的暴行や略奪の罪が審理されるという見方を示したということです。
また東部マリウポリのアゾフスターリ製鉄所を拠点にロシア軍と戦闘を続けているウクライナの部隊について「現在、重傷者や衛生兵を退避させるための非常に困難な協議が続いている」と述べました。
南オセチアのトップのビビロフ氏は「ロシアへの再統合は、人々の歴史的な願望だ」とする政令に署名し、住民投票では、ロシアへの編入の賛否を問うとしています。ただ、ビビロフ氏は今月選挙で敗れ、まもなくトップの地位を退くため、住民投票が実際に行われるかどうかは不透明です。 ジョージア政府はこれまで、南オセチアの住民投票について「違法で、法的拘束力はない」と非難してきました。 ロシア政府は、南オセチアの方針について今のところ、反応を示していません。
13日に公開した動画の撮影場所は中部ポルタワ州で、12日から13日にかけて、ロシア軍がウクライナで最大規模の石油精製施設を攻撃し、火災がおきたと伝えています。この攻撃によるけが人はいないということです。
現地からの映像では、消防隊員が消火活動にあたる様子や攻撃を受けた建物の中でトイレットペーパ-などの支援物資が散乱している様子が映っています。 地元の市長は「ここでは、人々に食料などを配っていた。こうした施設を攻撃するのは人道危機を引き起こそうとするねらいがあるからだ」とロシア軍を非難しました。
この高官によりますと、ロシア軍は、東部ドネツク州の中心都市の1つスラビャンスクに地上部隊を進軍させようと試み、都市を標的に集中的な空爆を行っているということです。 これに対してウクライナ側は抵抗し、砲撃部隊が、東部のドネツ川をわたっていたロシア軍の部隊に攻撃を仕掛け、進軍を阻んだということです。 この高官は「ロシア軍は、突破口を開けずにいる」と述べ、大きな前進はできていないとの見方を示しました。
ホワイトハウスの発表によりますとバイデン大統領は両首脳に対し、NATOへの加盟は広く開かれているという原則とともに、両国がそれぞれの外交、安全保障について自身で決定することを支持すると強調したということです。 一方、NATO加盟国の1つであるトルコがフィンランドとスウェーデンの加盟に否定的な姿勢を示していることについて、ホワイトハウスのサキ報道官は記者会見で「トルコ政府の真意を確認中だ。NATO加盟国のリーダーの多くから支持の表明があったが、トルコとは引き続き協議していく」と述べました。
ロシアの統計庁が13日発表した先月の消費者物価指数は前の年の同じ月と比べて17.83%の上昇となりました。 これについてロシアのインターファクス通信は「2002年1月以降、最も高い水準だ」と伝えています。 分野別で見ると、前年の同じ時期に比べて、食品類は20.48%、バスなど交通機関の運賃は12.04%、電気製品は28.48%上昇していて、市民生活への影響が徐々に広がっています。 ロシア中央銀行は先月、今後の見通しについて「インフレ率の上昇はピークを秋に迎え、年末までには18%~23%の範囲となるだろう」と述べ、今後さらにインフレが加速すると予測しています。
侵攻当初、首都キーウの制圧を目指したロシア軍が、先月上旬に首都周辺から撤退するまで、キーウ近郊は激しい攻撃にさらされ、交通インフラも大きな被害を受けました。市民生活に欠かせない路面電車も、21の路線のうち4つの路線で線路が破壊されるなどして一部が運休していましたが、今月に入って復旧に向けた工事が始まりました。 このうちキーウ北部の住宅地を通る路線では、作業員たちが、破壊されたレールと枕木を新しいものに交換し、レールの幅が均一かどうか、計測していました。
路面電車を運行する、キーウ市の交通部門の広報担当者、オレフ・グリスチャクさんは、今月中には、すべての区間の復旧を目指しているとしたうえで「多くの市民が通勤などで路面電車を利用している。日常生活を取り戻すため、工事を急ぐ」と話していました。
フィンランドやスウェーデンがNATOに加盟するには、加盟国の全会一致の合意が必要になることから、ロシアとウクライナの間に立って仲介を続けるエルドアン大統領としては、フィンランドなどのNATO加盟に否定的な立場を表明することで、ロシアに配慮する姿勢を示した形です。
今月始まった合同軍事演習には、NATOを主導するアメリカのほか、加盟を検討しているスウェーデンなど20か国以上からおよそ7000人の兵士が参加しています。 ウクライナ国境からおよそ150キロ離れたポーランド東部の演習場では13日、上空を戦闘機が警戒するなか、各国の軍用車両が川に架けられた仮設の橋を次々と渡る演習が行われました。また別の場所では、アメリカ軍とフランス軍、それにスウェーデン軍が共同で、戦車などを船に乗せて対岸へ運ぶ演習も行われました。
演習に参加したポーランド軍は、目的について、特定の国や情勢を受けたものではないとしていますが、アメリカ軍はポーランドへ売却するM1戦車を今回の演習に投入しており、有事の共同作戦を想定し、連携の強化を図るねらいがあるとみられます。
地域別でみると、東部のドネツク州とルハンシク州で1919人、キーウ州や東部のハルキウ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州などで1654人の死亡が、それぞれ確認されているということです。 また、けがをした市民は3816人に上るとしています。 ただ国連人権高等弁務官事務所は、東部のマリウポリなど激しい攻撃を受けている地域での死傷者の数については、集計が遅れていたり、確認がまだ取れていなかったりしていて、実際は大きく上回るという見方を示しています。
ロシア軍の戦車部隊に所属するワディム・シシマリン軍曹(21)は、軍事侵攻が始まった直後の2月28日、ウクライナ北東部のスムイ州にある村で、自転車に乗った62歳の男性に発砲し、殺害した罪に問われています。 法廷に多くの報道陣が詰めかける中、出廷した軍曹は、裁判官に氏名や住所などをたずねられ、落ち着いた様子で淡々と答えていました。
主な避難先はポーランドがおよそ329万人、ルーマニアがおよそ90万人、ハンガリーがおよそ58万人、モルドバがおよそ46万人などとなっています。 また、ロシアに避難した人はおよそ80万人となっています。
それによりますとオースティン長官は会談で、ウクライナでの即時停戦を要求するとともに、対話を維持することの重要性を強調したということです。 またロシア国防省も13日、電話会談はアメリカ側の提案で行われ、ウクライナ情勢を含む安全保障分野の差し迫った課題について議論したと発表しました。
ゼレンスキー大統領「領土取り返せるよう あらゆることを」
ジョージア 分離独立主張の南オセチアトップ 住民投票実施方針
ロシア軍が最大規模の石油精製施設攻撃 ウクライナ公共放送
ウクライナ東部で激しい砲撃 空爆も 米国防総省
米バイデン大統領 フィンランドなどのNATO加盟支持
経済制裁でロシアの物価上昇続く
キーウの路面電車で線路の復旧工事始まる
トルコ エルドアン大統領 NATO加盟めぐりロシアに配慮する姿勢
NATO ポーランドで合同軍事演習
ウクライナ 少なくとも市民3573人死亡 241人は子ども
軍事侵攻後初 キーウで戦争犯罪裁く裁判の初公判
ウクライナから国外避難 608万人
ウクライナ侵攻後初めて米ロの国防相が電話会談