ロシア軍の攻撃についてウクライナのゼレンスキー大統領は19日、東部2州は「完全に破壊された」などと訴えて攻撃が激しくなっているとしたうえで「大量虐殺だ」と非難しました。
戦況についてアメリカ国防総省の高官は、マリウポリではかつてのような攻撃は見られないとして、ロシア側はウクライナ側の抵抗は終わったと見ているという分析を明らかにしました。一方でこの高官は、第2の都市ハルキウ周辺でロシア軍が空爆を続けているのに対し、ウクライナ軍の部隊が押し返しているという見方を示しました。
さらに、現場の将校たちは責任を回避するためより上層部に決定を委ねる事態になっているとして「このような状況でロシアが主導権を取り戻すことは困難だろう」と分析しています。 ロシアの攻撃に対しウクライナの内務相顧問は「敵は6月終わりから7月のはじめにかけて、私たちの反撃を強く感じることになるだろう」と述べました。 さらにクレバ外相は、インタビューでロシアに勝利したと見なすには東部2州などに加え8年前にロシアが一方的に併合したクリミアも解放される必要があるという認識を示し、徹底抗戦の姿勢を強調しています。