プーチン
大統領の
憲法改正は、2008
年から
始まります。
2000年
プーチン大統領就任
2008年
憲法の規定通り、プーチン大統領が2期8年の任期で退任
メドベージェフ氏が大統領、プーチン氏は首相に就任
1度目の憲法改正
(大統領任期、4年から6年に延長)
2012年
プーチン氏が再び大統領に
2014年
2度目の憲法改正
(経済紛争扱う最高仲裁裁判所廃止、大統領が検事の任免権を獲得など)
→司法や検察機関への大統領権限を拡大
2020年
3度目の憲法改正
2020年、プーチン大統領は大幅な憲法改正案を議会で可決させます。
改正のポイントは「任期のリセット」だと長谷川さんは指摘します。
「任期のリセット」とは?
憲法改正前のプーチン
大統領の
任期は、2024
年まででしたが、
憲法改正によって
これまでの
任期をリセット、
つまり無かったことにして、
新たに
最長2
期12
年、2036
年まで
大統領職に
就けることにしたのです(4
章81
条)。
また以下のような、大統領の地位を高める複数の項目が、憲法に付け加えられました。
「議会が承認した首相を解任する権限」(4章83条)
「現職だけでなく大統領経験者にも不逮捕特権適用」(4章92-1条※)
「大統領経験者は終身上院議員とする」(4章95条)
※92-1条は、2の右上に小さい1が付く表記で、92条とは別の条文です
(
防衛省防衛研究所 長谷川雄之さん)
「『権力を持たない市民を守るために憲法が権力者を縛る』という考え方が立憲主義の基本だと思いますが、プーチン体制が行ってきた憲法改正、特に2020年の大規模な憲法改正は極めて短期間のうちに実施され、ロシア国民の間で十分な議論が行われたとは言えないでしょう。改正後の条文を見ると、大統領の権力が一層強化され、ロシア憲法体制における立憲主義が破壊されたと考えています」
なぜ、権限を強めようとしたの?
「
権力の
維持」が
大きな目的だと
長谷川さんは
見ています。
長谷川さんによると、
実はプーチン
政権も
常に安泰ではなかったのだといいます。
2018年以降、年金支給開始の年齢引き上げで支持率が低下、「ポスト・プーチン問題」も持ち上がり、政治的な影響力が弱まってきているとの指摘も出ていたということです。こうした中、体制崩壊を防ぎ、政権を維持するため、権力を強化する必要があったとみられています。
さらに、プーチン体制が存続することで利益を得られる政治的・経済的エリート層もこうした動きを後押ししたのだそうです。
憲法改正は軍事侵攻と関係しているの?
直接的な
要因とまでは
言えないものの、「
歯止めがきかない
状況」を
生み出していると
長谷川さんは
指摘します。
(
防衛省防衛研究所 長谷川雄之さん)
「大統領権限が強化されたことで『個人支配』の傾向が強まりました。プーチン体制が長期化するなか、軍や治安機関などの人事政策も硬直化していました。『耳の痛い話』がプーチン大統領に入っていたのかも含めて、いろいろと疑問に感じています」
さらに、今回、ロシア軍の部隊を国外で展開するための「議会の承認」も、憲法改正によって形骸化したのだといいます。
(
防衛省防衛研究所 長谷川雄之さん)
「2020年の憲法改正で、上下両院のトップも議決権のある常任委員になっている『安全保障会議』という最高意思決定機関が、『国家元首(大統領)に協力する機関』と位置づけられました。今回、手続き上、議会の承認を得たとはいっても、大統領の決定を追認したと言ってよいと思います」
憲法改正が国民に与えた影響は?
国民のナショナリズムを
高め、ウクライナへの
軍事侵攻を
支えた
側面が
あると、
長谷川さんは
見ています。
その理由について、2020年の憲法改正では、愛国主義や保守的な条項も新たに追加された点を挙げました。
「
千年の
歴史によって
団結し、
我々に
理想および
神への
信仰、ならびにロシア
国家発展の
継続性を
授けた
祖先の
記憶を
保持する」
「歴史的真実の保護を保障する」(いずれも3章67-1条※)
※67-1条は7の右上に小さい1が付く表記で、67条とは別の条文です
さらに、次のようなことも新たに明記されていて、軍事侵攻を正当化するために使われる可能性がある、と指摘しています。
「『
国外に
居住する
同胞』の
権利行使、
利益保護の
保障」(3
章69
条)
「国際組織の決定は、ロシア連邦憲法と矛盾すると解釈された場合、ロシア連邦において執行されない」(3章79条)
(防衛省防衛研究所 長谷川雄之さん)
「軍事侵攻が長引く中でも、プーチン大統領は依然として高い支持率を維持していますが、その要因の1つとして、プーチン長期政権下の愛国主義・保守主義的政策が一定の効果を発揮していると考えられます。2020年の憲法改正で、これらが憲法上の新たな理念となったことに注目しています」
ハラスメントで辞職へ 町長2人がそれぞれ会見で謝罪
岐阜県池田町の岡崎和夫町長(76)は、第三者委員会の調査で女性職員など15人に対するセクハラがあったと認定されたことを受けて、25日午前に辞職願を提出しました。愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)は、町の職員に複数のハラスメント行為を行っていたと第三者委員会から認定され、24日に辞職願を提出しています。2人の町長は25日、それぞれ会見を開いて職員や町民に謝罪しました。これまでの経緯や認定されたハラスメント行為、2人の町長が会見で語った内容をまとめました。
Source: NHK
Apr 25, 2024 17:04
栃木 遺体遺棄事件 容疑者が前日夜に複数人と合流 車貸したか
栃木県那須町で、全身が焼かれた男女の遺体が見つかった事件で、逮捕された容疑者が前日の夜に都内のコンビニで複数の人物と合流し、車を貸したとみられることが捜査関係者への取材でわかりました。車からは血痕が見つかっていて、男性の妻とみられる女性のDNA型と一致したということで警視庁などは詳しいいきさつを調べています。
Source: NHK
Apr 23, 2024 11:04
ホテルが高い…観光需要の回復などで「宿泊料」25%余上昇
「高い!」大型連休を前にホテルを予約しようとしたとき、そう感じた方もいるのではないでしょうか。昨年度の平均の消費者物価指数が発表され、ホテルなどの「宿泊料」は、前の年度より25点5%上昇しました。影響は、働く人の「出張」にも…。上昇はいつまで続くのか、取材しました。
Source: NHK
Apr 19, 2024 18:04
ドイツ “軍事施設への破壊工作計画” 2人逮捕
ドイツの検察当局は、軍事施設などへの破壊工作を計画していたなどとしてドイツとロシア双方の国籍を持つ2人を逮捕したと発表しました。ウクライナへの軍事支援の妨害をねらっていたとされ、地元メディアはウクライナ軍の兵士が訓練を受ける軍事施設などが標的とされていたと伝えています。
Source: NHK
Apr 19, 2024 09:04
消えゆく街の本屋… 陳列に工夫 独自の目利きで活路も
ネット通販や電子書籍の普及などで、10年で4600店あまりの書店が閉店しています。文化拠点の役割がある地域の書店の支援に向け、17日、齋藤経済産業大臣が書店の経営者らと意見交換しました。厳しい状況のなか、ユニークなアイデアでファンを増やす「街の本屋」も出てきています。
Source: NHK
Apr 17, 2024 21:04
Upgrade to use this feature
Are you sure you want to test again?
The number of free newspaper readings has been used up today.
Please upgrade your account to read unlimited newspapers
This feature is only available for registered users!
Login
or
Register