海上かいじょう自衛隊じえいたいの前身ぜんしん、「海上かいじょう警備けいび隊たい」が発足ほっそくしてからことしで70年ねんになるのにあわせて、太平洋たいへいよう地域ちいきなどの国くにの海軍かいぐんトップが集あつまる「WPNS＝西太平洋にしたいへいよう海軍かいぐんシンポジウム」と艦艇かんていを招まねく「国際こくさい観艦式かんかんしき」が日本にっぽんで開催かいさいされる予定よていです。

岸きし防衛ぼうえい大臣だいじんは記者きしゃ団だんに、シンポジウムと観艦式かんかんしきに招待しょうたいしていたロシアについて「WPNSのメンバー国こくだが、ウクライナ侵略しんりゃくは国際こくさい秩序ちつじょの根幹こんかんを揺ゆるがす行為こういで、国連こくれん憲章けんしょうをはじめ、国際こくさい法ほうの明確めいかくな違反いはんで、各国かっこく海軍かいぐんの間まの信頼しんらい醸成じょうせいといった取り組とりくみの前提ぜんていを覆くつがえすものだ」と述のべました。

そして、ロシアの招待しょうたいを取り消とりけしたことを明あきらかにしました。

そして、今後こんごも港みなとの封鎖ふうさが続つづいた場合ばあい、ことし秋あきまでに合あわせて7500万まんトンに上のぼる穀物こくもつが輸出ゆしゅつできなくなるおそれがあるとして、強つよい懸念けねんを示しめしました。

そのうえでゼレンスキー大統領だいとうりょうは「穀物こくもつ輸出ゆしゅつを可能かのうにするような安全あんぜん回廊かいろうが必要ひつようだ」と述のべ、穀物こくもつ輸出ゆしゅつの方法ほうほうをめぐって、イギリスやトルコとの間まで協議きょうぎを行おこなっていると明あきらかにしました。

一方いっぽう、ロシアのプーチン大統領だいとうりょうは、3日にちに放送ほうそうされた国営こくえいのロシアテレビのインタビューで「ロシアは無む条件じょうけんで安全あんぜんな航路こうろを確保かくほし、船ふねの安全あんぜんな入港にゅうこうを保証ほしょうする。ウクライナから穀物こくもつを輸送ゆそうする問題もんだいなど、存在そんざいしない」として、ウクライナ側がわの主張しゅちょうを否定ひていしました。

ウクライナは世界せかい有数ゆうすうの穀物こくもつの輸出ゆしゅつ国こくで、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうの影響えいきょうで食糧しょくりょう危機ききへの懸念けねんが各国かっこくで高たかまる中なか、今月こんげつ8日にちにはロシアのラブロフ外相がいしょうがトルコを訪おとずれて外相がいしょう会談かいだんを行おこなう予定よていで、海上かいじょう輸送ゆそうに関にかんする協議きょうぎが進すすむのか注目ちゅうもくされています。

さらに、ロシア側がわがアメリカで活動かつどうするロシアメディアの記者きしゃなどのビザや取材しゅざい許可きょか証しょうなどの取得しゅとくで問題もんだいが生しょうじていると主張しゅちょうしていることについては「アメリカ政府せいふは条件じょうけんを満みたしたロシアのジャーナリストに対にたいしビザの発給はっきゅうを続つづけており、取材しゅざい許可きょか証しょうを無効むこうにしたこともない」と述のべました。

具体ぐたい的てきには、◇資産しさん凍結とうけつの対象たいしょうにロシアの2つの銀行ぎんこうと、ベラルーシの銀行ぎんこう1つを加くわえ、◇ロシアの産業さんぎょう基盤きばんの強化きょうかにつながる物品ぶっぴんの日本にっぽんからの輸出ゆしゅつを禁止きんしするとしています。

輸出ゆしゅつの禁止きんし措置そちは、EU＝ヨーロッパ連合れんごうやアメリカの対応たいおうを踏ふまえたもので、対象たいしょうとする具体ぐたい的てきな品目ひんもくは今後こんご、政令せいれいで定さだめるとしています。

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「ロシアに一刻いっこくも早はやく侵略しんりゃくをやめさせ、対話たいわへの道筋みちすじをつくるには国際こくさい社会しゃかいが結束けっそくして、強力きょうりょくな対ロたいろ制裁せいさい措置そちを講こうじることが必要ひつようだ。今後こんごもG7をはじめとする国際こくさい社会しゃかいと連携れんけいして適切てきせつに取り組とりくんでいきたい」と述のべました。

一方いっぽう、ウクライナ軍ぐんの参謀さんぼう本部ほんぶは6日にち、声明せいめいを発表はっぴょうし、セベロドネツクの状況じょうきょうについて「現在げんざいはわが軍ぐんの管轄かんかつ下かにあるが、市しの東部とうぶで戦闘せんとうが続つづいている」と説明せつめいしたうえで、セベロドネツクの東ひがしにある2つの集落しゅうらくでロシア軍ぐんを撃退げきたいしたとして、一部いちぶで攻勢こうせいに転てんじていると主張しゅちょうしました。

このうち49件けんは、子こどもが被害ひがい者しゃだということです。

担当たんとう者しゃは「世界中せかいじゅうの紛争ふんそうの経験けいけんから考かんがえても、報告ほうこくは氷山ひょうざんの一角いっかくにすぎない」と指摘してきし、被害ひがいを防ふせぐために直ただちに対策たいさくを講こうじるべきだと訴うったえました。

会合かいごうでは、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連こくれん大使たいしが「ロシア軍ぐんによる市民しみんへの残虐ざんぎゃく行為こういの報告ほうこくが日々ひび増ふえていて、その中なかには性せい暴力ぼうりょくの恐おそろしい内容ないようが含ふくまれている」と述のべるなど、欧米おうべい各国かっこくからロシアを非難ひなんする発言はつげんが相次あいつぎました。

これに対にたいしてロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいしは「証拠しょうこは示しめされていない。こうしたうそを強つよく拒否きょひする」などと述のべ、従来じゅうらいの主張しゅちょうを繰り返くりかえしました。

出席しゅっせきした関係かんけい者しゃによりますと、この中なかで外務省がいむしょうのザハロワ報道ほうどう官かんは、アメリカで活動かつどうするロシアメディアの記者きしゃなどのビザや取材しゅざい許可きょか証しょう、それに銀行ぎんこう口座こうざの取得しゅとくで問題もんだいが生しょうじていると主張しゅちょうしたということです。

そして、こうした状況じょうきょうが今後こんごも改善かいぜんされなければ「皆みなさんのロシアでの取材しゅざい活動かつどうや生活せいかつでも同おなじような困難こんなんに直面ちょくめんする可能かのう性せいがある」と述のべ、ロシアに駐在ちゅうざいするアメリカの報道ほうどう機関きかんの記者きしゃなどのビザや取材しゅざい許可きょか証しょうを剥奪はくだつする可能かのう性せいに言及げんきゅうし、警告けいこくしたということです。

関係かんけい者しゃによりますと、出席しゅっせきしたのはアメリカのABCやCNN、FOXなどのテレビ局てれびきょくのほか、AP通信つうしんなどの代表だいひょう合あわせて11人にんで、誰だれからも質問しつもんはなく、ロシア側がわからの説明せつめいは30分ふんほどで終おわったということです。

プーチン政権せいけんは先月せんげつ、ロシアの国営こくえいテレビのカナダでの放送ほうそうが禁止きんしされた報復ほうふくだとして、カナダの公共こうきょう放送ほうそうのモスクワ支局しきょくを閉鎖へいさに追い込おいこむなど、外国がいこくメディアに対にたいする締しめつけを強つよめています。