「コロナ後遺症」って何？いつまで続く？専門家に聞きました - Easy News

新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした人ひとは、2022年ねん6月つき中旬ちゅうじゅんの時点じてんで国内こくないで900万まん人にん以上いじょう。コロナから回復かいふくしたあともさまざまな体調たいちょう不良ふりょうに悩なやむ人ひとも多おおく、「後遺症こういしょう」と考かんがえられています。

どんな症状しょうじょうが後遺症こういしょうなのか、いつまで続つづくのか、発症はっしょうの仕組しくみは。分わかってきたことについてまとめました。

コロナから回復かいふくしたのにさまざまな症状しょうじょうが…

新型しんがたコロナから回復かいふくしたあと、長期ちょうきにわたって体調たいちょう不良ふりょうに悩なやまされた人ひとがいます。

埼玉さいたま県内けんないに住すむ20代だいの男性だんせいは、おととし7月つき下旬げじゅん、コロナに感染かんせんしました。

社会しゃかい人じん1年ねん目めで、IT関連かんれん会社かいしゃで営業えいぎょう職しょくとして働はたらいていた男性だんせい。39度どを超こえる発熱はつねつに、頭痛ずつうやだるさ、そして、味あじやにおいを感かんじないといった症状しょうじょうが出でました。

ホテルで2週間しゅうかん療養りょうようしたあとに回復かいふくし、発熱はつねつや呼吸こきゅうができないほどの苦くるしさは徐々じょじょになくなりましたが、けん怠けんたい感かん、嗅覚きゅうかく・味覚みかくの異常いじょうなどは続つづいたといいます。

その後そのご、8月つきには会社かいしゃに復帰ふっき。疲つかれやすい状態じょうたいやせきは続つづき、味あじとにおいの感覚かんかくが戻もどらないため、食事しょくじも満足まんぞくにとれなかったということです。

さらに9月つきには頭あたまに“もや”がかかったようになって思考しこう力りょくが低下ていかし、簡単かんたんなメールの文章ぶんしょうも書かけなくなったということです。ストレスからか、なかなか眠ねむれず、気分きぶんが沈しずんだ状態じょうたいが続つづくようになり、精神せいしん科かで『コロナが原因げんいんのうつ』と診断しんだんされました。

この頃ころ、コロナの後遺症こういしょうを診みる外来がいらいで、「後遺症こういしょう」と診断しんだんされました。

男性だんせいはいったん休職きゅうしょくして治療ちりょうに専念せんねんしました。

（男性だんせい）

「これから先さき、会社かいしゃ員いんを続つづけられるのか。うつの症状しょうじょうまで出でて、本当ほんとうにこれが自分じぶんなのかと混乱こんらんもしていました」

その後そのご、男性だんせいは症状しょうじょうがやや治おさまり、感染かんせんから9か月かげつほどたった去年きょねん3月つきには仕事しごとに復帰ふっきしました。

しかし、感染かんせん前まえのようには体力たいりょくが戻もどらず、けん怠けんたい感かんも続つづき、日常にちじょう生活せいかつの中なかで吐き気はきけを感かんじることが多おおくなり、去年きょねん10月つきには精神せいしん科かで適応てきおう障害しょうがいだと診断しんだんされました。

肉体にくたい的てきにも精神せいしん的てきにも限界げんかいを感かんじ、退職たいしょくするに至いたりました。

（男性だんせい）

「僕ぼくが感染かんせんしたあとで会社かいしゃでも感染かんせんした人ひとが結構けっこう出でましたが、ワクチンや薬くすりがあったことで後遺症こういしょうが出でても早はやく治なおるケースがほとんどでした。なぜあなたは長ながく続つづいているのかと比くらべられ、治なおすために全力ぜんりょくを尽つくしていましたが、自分じぶんの気持きもちが周囲しゅういとかみ合かみあわなくて、ちょっときついなと感かんじることもありました。体力たいりょくが続つづかなくて、以前いぜんのように働はたらけないという申し訳もうしわけなさもありました。気持きもちと体からだがついてこず、精神せいしん的てきなダメージは大おおきかったです」。

“コロナ後遺症こういしょう” 長期ちょうき間かん続つづくことも

WHO＝世界せかい保健ほけん機関きかんは「新型しんがたコロナの発症はっしょうから通常つうじょう3か月かげつ間かん以内いないに出でて、少すくなくとも2か月かげつ以上いじょう続つづく、ほかの病気びょうきの症状しょうじょうとしては説明せつめいがつかない症状しょうじょう」を「コロナ後遺症こういしょう」としています。

長ながく続つづくこともあり、英語えいごでは「Long COVID」と呼よばれています。

主おもな症状しょうじょうとしては、けん怠けんたい感かんや息切いきぎれ、記憶きおく障害しょうがいや集中しゅうちゅう力りょくの低下ていか、嗅覚きゅうかくや味覚みかくの障害しょうがいなどがあるとされています。

どれだけの期間きかん続つづくのか。

高知こうち大学だいがくの横山よこやま彰あきら仁じん教授きょうじゅを中心ちゅうしんとした厚生こうせい労働ろうどう省しょうの研究けんきゅう班はんは、去年きょねん9月つきまでの1年ねんほどの間まに入院にゅういんした中等ちゅうとう症しょう以上いじょうの全国ぜんこく1000人にん余あまりを対象たいしょうに、医師いしの問診もんしんや患者かんじゃへのアンケートで、どのような症状しょうじょうが出でているか3か月かげつごとに調しらべました。

感染かんせんから3か月かげつ後ごの時点じてんでは、

▽筋力きんりょくの低下ていかがあった人ひとはおよそ50％、

▽呼吸こきゅう困難こんなんが30％、

▽けん怠けんたい感かんが25％、

▽睡眠すいみん障害しょうがいが20％余あまり、

▽思考しこう力りょくの低下ていかと筋肉きんにく痛つう、せきが18％ほどでした。

複数ふくすうの症状しょうじょうが出でていた人ひともいました。

症状しょうじょうを訴うったえる人ひとは時間じかんの経過けいかとともに減へる傾向けいこうがみられ、1年ねん後ごでは

▽睡眠すいみん障害しょうがいがあった人ひとは10.1％、

▽筋力きんりょく低下ていかが9.3％、

▽呼吸こきゅう困難こんなんが6.0％、

▽思考しこう力りょく低下ていかが5.3％、

▽せきが5.0％、

▽けん怠けんたい感かんが4.9％、

▽筋肉きんにく痛つうが4.6％となっていました。

何なんらかの症状しょうじょうを訴うったえた人ひとは、全体ぜんたいの13.6％に上のぼりました。

呼吸こきゅう器きの症状しょうじょうが重おもかった人ひとは後遺症こういしょうがより強つよくなる傾向けいこうがみられたということです。

また、慶応けいおう大学だいがくの福永ふくなが興きょう壱いち教授きょうじゅを中心ちゅうしんとする厚生こうせい労働ろうどう省しょうの研究けんきゅう班はんは、コロナで軽症けいしょうだった患者かんじゃから重症じゅうしょうになった患者かんじゃまでの1000人にん余あまりを対象たいしょうに、診断しんだんから1年間ねんかんにどの程度ていど、後遺症こういしょうがみられたか患者かんじゃに対にたいするアンケートで調しらべました。

それによりますと、1年ねん後ごの時点じてんでも、

▽けん怠けんたい感かんを訴うったえた人ひとが12.8％、

▽呼吸こきゅう困難こんなんが8.6％、

▽筋力きんりょくの低下ていかと集中しゅうちゅう力りょくの低下ていかが7.5％、

▽記憶きおく障害しょうがいが7.2％、

▽睡眠すいみん障害しょうがいが7.0％、

▽関節かんせつ痛つうが6.4％、

▽筋肉きんにく痛つうが5.5％、

▽嗅覚きゅうかく障害しょうがいが5.4％、

▽たんが5.2％、

▽脱毛だつもうが5.1％、

▽頭痛ずつうが5.0％、

▽味覚みかく障害しょうがいが4.7％、

▽せきが4.6％、

▽手足てあしのしびれが3.9％、

▽眼科がんか症状しょうじょうが3.6％だったとしています。

何なんらかの症状しょうじょうを訴うったえた人ひとは全体ぜんたいの33％だったとしています。

（※文末ぶんまつに詳くわしいデータを掲載けいさいしています）

2つの研究けんきゅう班はんは研究けんきゅうの手法しゅほうが異ことなっていて、高知こうち大学だいがくの研究けんきゅう班はんでは患者かんじゃへのアンケートと医師いしの問診もんしんなどを行おこなったのに対にたいし、慶応けいおう大学だいがくの研究けんきゅう班はんは患者かんじゃのアンケートに基もとづいていることから、症状しょうじょうの頻度ひんどに差さが出でているとみられます。

また、どちらの研究けんきゅう班はんも感染かんせんしていない人ひととの比較ひかくなどは行おこなっていないため、個別こべつの症状しょうじょうがコロナの後遺症こういしょうなのかどうかは断定だんていできないとしています。

こうした症状しょうじょうに対にたいしてさまざまな治療ちりょうが試こころみられていますが、特異とくい的てきなものはなく、症状しょうじょうに応おうじた対症たいしょう療法りょうほうで対応たいおうしています。

どこまでが後遺症こういしょう？

しかし、WHOが定義ていぎする「コロナ後遺症こういしょう」に含ふくまれる症状しょうじょうは多様たようで、すべてコロナによって引き起ひきおこされたものなのかどうかについては、各国かっこくの専門せんもん家かの間までも議論ぎろんがあります。

厚あつ労ろう省しょう研究けんきゅう班はんで代表だいひょうをつとめた、高知こうち大学だいがくの横山よこやま彰あきら仁じん教授きょうじゅはコロナの後遺症こういしょうなのか、コロナの感染かんせん後ごに出でた別べつの症状しょうじょうなのか、判断はんだんするのは現時点げんじてんでは難むずかしいと指摘してきします。

（高知こうち大学だいがく横山よこやま彰あきら仁ひとし教授きょうじゅ）

「われわれの研究けんきゅうでも、感染かんせんしていない人ひとでどれくらい症状しょうじょうが出でるのかなどの比較ひかく対照たいしょうがないので、コロナによる後遺症こういしょうなのかどうか、非常ひじょうにわかりにくいのが問題もんだいです。少すくなくとも肺はいの画像がぞうに異常いじょうがあって、息苦いきぐるしさを訴うったえている人ひとは後遺症こういしょうの可能かのう性せいは高たかいですが、睡眠すいみん障害しょうがいや精神せいしん的てきなものなどはどこまでがコロナによるものか、はっきり分わからないのが現状げんじょうです。実じつはほかに原因げんいんがあることもあり、しっかり診断しんだんをしなければ患者かんじゃさんも不利益ふりえきをこうむることになります。コロナの後遺症こういしょうと言いわれている中なかに、別べつの病気びょうきもあって治なおすことができることもあると思おもいます。将来しょうらい的てきには、健康けんこうな人ひとたちやコロナ以外いがいの肺炎はいえんにかかった人ひとたちと、コロナにかかった人ひとたちを比くらべて、実態じったいをより正確せいかくに把握はあくすることが必要ひつようになると思おもいます」

後遺症こういしょうが出でるメカニズムは？

コロナから回復かいふくしたのに、さまざまな症状しょうじょうが長ながく続つづくメカニズムはどこまで分わかっているのでしょうか。

免疫めんえき学がくが専門せんもんの、イエール大学だいがくの岩崎いわさき明子あきこ教授きょうじゅは4つの仮説かせつが有力ゆうりょくだとしています。

（１いち）せきや熱ねつといった初期しょきの症状しょうじょうがおさまっても、残のこったウイルスやその断片だんぺんが長期ちょうきにわたって炎症えんしょうを起おこしている

（２に）本来ほんらい、体からだを守まもるはずの免疫めんえきが自分じぶんの体からだを攻撃こうげきしている

（３さん）感染かんせんによってダメージを受うけた臓器ぞうきの修復しゅうふくが長引ながびいている

（４よん）ヘルペスウイルスなど、以前いぜんから体内たいないに存在そんざいしていたウイルスが再さい活性かっせい化かしている

これらの要素ようそが組くみ合あわさって、さまざまな症状しょうじょうが引き起ひきおこされていると考かんがえられるということです。

岩崎いわさき教授きょうじゅはこうした症状しょうじょうが出でるのは、コロナで重症じゅうしょう化かした人ひとに限かぎらないことを懸念けねんしています。

アメリカで行おこなわれた研究けんきゅうでは、長期ちょうきにわたって症状しょうじょうを訴うったえた人ひとの75％が、コロナ感染かんせん時じに入院にゅういん治療ちりょうを受うけていない人ひとで、無む症状しょうじょうや軽症けいしょうでも、コロナ後遺症こういしょうになるリスクがあると考かんがえられています。

（イエール大学だいがく岩崎いわさき明子あきこ教授きょうじゅ）

「ウイルスがどこかに潜伏せんぷくしていて、それが炎症えんしょうを起おこして他たの臓器ぞうきにもいろいろな症状しょうじょうが出でているんじゃないかというのが、いちばん当あたっているんじゃないかといまは考かんがえています」「コロナの症状しょうじょうが全まったく出でなかった人ひとでも2、3か月かげつすると、ロングコビッド（後遺症こういしょう）のような症状しょうじょうが出で始はじめる人ひともいます。ワクチンを打うった人ひとでは後遺症こういしょうになる率りつが低ひくいという報告ほうこくも出でていますが、その率りつは報告ほうこくによってばらつきがあります。ワクチンを打うったからと言いって安心あんしんはできないと思おもっています」

思考しこう力りょく落おちる “ブレインフォグ” とは？

また、コロナの後遺症こういしょうの1つとして、頭あたまにもやがかかったように感かんじて、思考しこう力りょくが低下ていかする「ブレインフォグ」と呼よばれる症状しょうじょうがあるとされています。

脳神経のうしんけい内科ないかが専門せんもんで、後遺症こういしょうに関にかんする厚生こうせい労働ろうどう省しょうの「診療しんりょうの手引てびき」の作成さくせいにも携たずさわった岐阜ぎふ大学だいがくの下畑しもはた享とおる良りょう教授きょうじゅは、「ブレインフォグ」はMRIや血液けつえき検査けんさでも異常いじょうが出でないことが多おおく、診療しんりょう現場げんばでも判断はんだんが難むずかしいと指摘してきします。

一方いっぽうで、どうして引き起ひきおこされるのかについては研究けんきゅうが進すすんできているということです。

（岐阜大学ぎふだいがく下畑しもはた享とおる良りょう教授きょうじゅ）

「海外かいがいの動物どうぶつ実験じっけんなどから分わかってきたことは、新型しんがたコロナに感染かんせんして全身ぜんしんに炎症えんしょうが起おき、自分じぶんの体からだを攻撃こうげきしてしまう自己じこ抗体こうたいや、炎症えんしょうを引き起ひきおこすサイトカインと呼よばれる物質ぶっしつができるということです。それが血ち流りゅうに乗のって脳のうまでいって、炎症えんしょうを引き起ひきおこすことが原因げんいんではないかと考かんがえられています。いまは対症たいしょう療法りょうほうしかないため、仕組しくみを理解りかいして治療ちりょう面めんでも改善かいぜんを図はかっていくことが重要じゅうようです」

オミクロン株かぶ後遺症こういしょうは少すくないが…

ことしに入はいって以降いこう、オミクロン株かぶの感染かんせんが拡大かくだいし、去年きょねんまでの感染かんせん拡大かくだいとは桁違けたちがいの人ひとが感染かんせんしました。

オミクロン株かぶによる後遺症こういしょうはどの程度ていど分わかっているのでしょうか。

東京とうきょう都とは、都立とりつ病院びょういんなどに設もうけた新型しんがたコロナの後遺症こういしょうに関にかんする相談そうだん窓口まどぐちに、4月つきまでの4か月かげつ間かんに寄よせられた2000人にん余あまりの症状しょうじょうをまとめています。

それによりますと、

▽せきを訴うったえる人ひとが38.6％、

▽けん怠けんたい感かんが34.0％、

▽味覚みかくの異常いじょうが10.6％、

▽嗅覚きゅうかくの異常いじょうが9.5％でした。

（※文末ぶんまつに詳くわしいデータを掲載けいさいしています）

味覚みかくや嗅覚きゅうかくの異常いじょう、脱毛だつもうは、デルタ株かぶなどに感染かんせんした人ひとと比くらべると大おおきく減少げんしょうしていると分析ぶんせきしています。

また、国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンターのグループは、オミクロン株かぶに感染かんせんした人ひとと、以前いぜんに広ひろがったウイルスに感染かんせんした人ひとと年齢ねんれいや性別せいべつ、ワクチン接種せっしゅ歴れきなどの条件じょうけんを合あわせて比較ひかくした研究けんきゅう結果けっかを発表はっぴょうしました。

その結果けっか、後遺症こういしょうとみられる症状しょうじょうが出でたのはオミクロン株かぶでは10分ぶんの1ほどにとどまったとしています。ただ、オミクロン株かぶは感染かんせん者しゃ数すうが格段かくだんに多おおいため、今後こんご、後遺症こういしょうに悩なやむ人ひとは多おおくなるおそれがあると指摘してきしています。

イギリス政府せいふのデータでは、後遺症こういしょうを訴うったえる人ひとの頻度ひんどは、ワクチンを2回かい接種せっしゅしていた場合ばあい、オミクロン株かぶではデルタ株かぶの半分はんぶん程度ていどとしています。この中なかでは、これまでのところ、オミクロン株かぶのほうが症状しょうじょうが長ながく続つづくという報告ほうこくは出だされていません。

後遺症こういしょう患者かんじゃのケアを

冒頭ぼうとうに紹介しょうかいした20代だいの男性だんせいは、感染かんせんしてから1年ねん半はん近ちかく、けん怠けんたい感かんや吐き気はきけなどの症状しょうじょうが続つづきました。

2022年ねん1月つきごろになって、症状しょうじょうがおおむね治おさまったあと、職業しょくぎょう訓練くんれん校こうでプログラミングの基礎きそを学まなび、将来しょうらいはシステムエンジニアとして働はたらこうと考かんがえているということです。

（男性だんせい）

「体調たいちょうがようやく元もとに戻もどって本当ほんとうによかったです。ただ、体力たいりょくは以前いぜんの8割わり程度ていどと完全かんぜんには戻もどっていないので、無理むりせずに働はたらける道みちを模索もさくしています」

現在げんざいのところ、どこまでがコロナ後遺症こういしょうなのか、どのように引き起ひきおこされるのか、まだ解明かいめいされていない部分ぶぶんは大おおきいですが、患者かんじゃを診みている専門せんもん家か2人にんは、症状しょうじょうが出でている人ひとたちに対にたいするケアの重要じゅうよう性せいを指摘してきしています。

（高知こうち大学だいがく横山よこやま彰あきら仁ひとし教授きょうじゅ）

「原因げんいんが何なんであるにしろ、症状しょうじょうで苦くるしんでいる人ひとがいるのは事実じじつで、患者かんじゃにきちんと対応たいおうすることが必要ひつようです」

（岐阜大学ぎふだいがく下畑しもはた享とおる良りょう教授きょうじゅ）

「実際じっさいに脳のうに炎症えんしょうが起おこっている人ひとがいる一方いっぽうで、自分じぶんの症状しょうじょうに悩なやんでメンタル面めんでさらに症状しょうじょうを悪化あっかさせていることもあり、実態じったいはかなり複雑ふくざつではないでしょうか。原因げんいんは何なにであろうと、患者かんじゃさんをしっかりと支ささえていくことが大事だいじだと思おもいます。新あらたに出でてきた症状しょうじょうなので、研究けんきゅうにもきちんとお金おかねをかけ、専門せんもんの診療しんりょうセンターを作つくるなどして、患者かんじゃさんを精神せいしん的てきに支援しえんしたり、社会しゃかいがきちんとその実態じったいを理解りかいすることも必要ひつようです」