一方いっぽう、敗やぶれた山崎やまざき八はち段だんは「序盤じょばんから苦くるしかったかなと思おもいます。注目ちゅうもくの一番いちばんだったが、形かたちを作つくれなかったので申し訳もうしわけない」と話はなしていました。

そのうえで「1500勝しょうを達成たっせいしたからといってすべての目標もくひょうが終おわったわけではない。進歩しんぽの余地よちがある。ずいぶん長ながくやってきたが、これから先さきも自分じぶんなりに少すこしでも進歩しんぽして、上達じょうたつしていけたらいいなと。それを今後こんごの目標もくひょうにしたい」と意気込いきごみを述のべました。

またタイトル通算つうさん100期きまであと1つと迫せまっていることについては「挑戦ちょうせん者しゃにならないと始はじまらない。まずは自分じぶんなりに力ちからをつけてそういう場ばに出でられる実力じつりょく、気力きりょくを充実じゅうじつさせることが大事だいじだが、今いまの段階だんかいでは現実味げんじつみを帯おびていない」と分析ぶんせきしました。

現在げんざい、在籍ざいせきする「B級きゅう1組くみ」から棋士きしの最もっとも上うえのランク「A級きゅう」への昇級しょうきゅうに向むけては「B級きゅう1組くみのメンバーも強つよい人ひとばかりだ。1局きょく1局きょくが勝負しょうぶで厳きびしい戦たたかいになると思おもっている。自分じぶんなりにコンディションを整ととのえて、充実じゅうじつさせて、残のこりの対局たいきょくに臨のぞみたい」と述のべました。

このほか、藤井ふじい聡さとし太たい五ご冠かんをはじめとした若手わかての台頭たいとうについては「若わかい世代せだいの活躍かつやくは著いちじるしい。私わたしも勉強べんきょうになることがあり、素直すなおにすごいと思おもう」と語かたっていました。

また谷川たにがわ浩司こうじ 十じゅう七なな世せい名人めいじんは「前人ぜんじん未到みとうの1500勝しょう達成たっせい、おめでとうございます。羽生はぶ九きゅう段だんの素晴すばらしいのは、相手あいてに力ちからを出ださせないのではなく、盤上ばんじょうの真理しんりを追究ついきゅうし、お互おたがいにベストを尽つくした中なかで勝ち星かちぼしを積み上つみあげたことです。羽生はぶさんにとっては通過つうか点てんだと思おもいます。これからも将棋しょうぎ界かいを牽引けんいんしながら、名な局きょく、熱戦ねっせんで将棋しょうぎファンを魅了みりょうし続つづけて下ください」とコメントしています。