原発げんぱつ事故じこで国くにの責任せきにん認みとめず 最高裁さいこうさい 避難ひなん者しゃの集団しゅうだん訴訟そしょうで初はつの判断はんだん

東京とうきょう電力でんりょくの賠償ばいしょう責任せきにんは確定かくていしていて、2審しんで判断はんだんが分わかれた国くにの責任せきにんについて最高さいこう裁判所さいばんしょが審理しんりしていました。

焦点しょうてんは国くにの地震じしん調査ちょうさ研究けんきゅう推進すいしん本部ほんぶが、東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの9年ねん前まえ、2002年ねんに公表こうひょうした『長期ちょうき評価ひょうか』の信頼しんらい性せいで、これを踏ふまえ国こくが▽巨大きょだい津波つなみを予測よそくできたか、▽東京とうきょう電力でんりょくに対策たいさくをとらせていれば事故じこを防ふせげたかどうかが争あらそわれました。

4人にんの裁判官さいばんかんのうち、1人にんは結論けつろんに反対はんたいしました。

原発げんぱつ事故じこの国くにの責任せきにんについて最高裁さいこうさいが統一とういつ的てきな判断はんだんを示しめすのは初はじめてで、全国ぜんこく各地かくちで起おこされている同様どうようの訴訟そしょうに影響えいきょうを与あたえるとみられます。

このなかで馬うま奈木き弁護士べんごしは「国くにの責任せきにんを認みとめない判決はんけつは、全まったく受け入うけいれられない。結論けつろんだけでなく、判決はんけつに至いたる判断はんだんの過程かていも原発げんぱつ事故じこの被害ひがいに全まったく向き合むきあっていない。この判決はんけつが全国ぜんこくで行おこなわれている同様どうようの訴訟そしょうに影響えいきょうを及およぼすことがあってはならないし、この判決はんけつを乗り越のりこえるために最後さいごまで戦たたかっていきましょう」と述のべ、憤いきどおりをあらわにしていました。

全国ぜんこく各地かくちから集あつまった原告げんこくや支援しえん者しゃからは「ふざけるな」といった声こえがあがったり、涙なみだを流ながしたりする姿すがたも見みられました。

弁護べんご団だんは、国くにの責任せきにんを認みとめない判決はんけつを想定そうていしていなかったとして、裁判所さいばんしょの前まえで判決はんけつの内容ないようを紙かみに掲かかげる旗はた出だしは行おこないませんでした。