現地の
地震活動に
詳しい同志社大学の
堤浩之教授は、
今回の
地震にはプレートの
運動が
大きく
関係しているといいます。
中央アジアでは「インドプレート」と呼ばれる岩盤が年間約4センチの速度で北上して「ユーラシアプレート」に衝突しています。
これによって隆起したのが“世界の屋根”とも呼ばれるヒマラヤ山脈です。
プレートどうしの衝突により、ヒマラヤ山脈の東側と西側にも力がかかり、ひずみがたまっていきます。
西側に位置するアフガニスタンやパキスタンには南北にのびる「チャマン断層」があり、1505年や1892年、それに1935年にマグニチュード7クラスの地震が発生しているほか、周辺には小規模な活断層が数多く分布しているということです。
この地域ではプレートの動きにあわせて断層が左方向に動くタイプの地震が多く、今回の震源は東に百数十キロ離れていますが、同じメカニズムと考えられるとしています。
堤教授は「地震の規模はそれほど大きくないが、震源が浅く直下型の地震だったため、震源周辺では強い揺れに見舞われたと思う。今後しばらくは同じ程度の規模の地震が起こる可能性があるため、現地では地震活動の推移に十分注意しながら救援活動などを進める必要がある」と話しています。
ヒマラヤ山脈の東西では大地震が相次ぐ
インドプレートとユーラシアプレートが
衝突する
ヒマラヤ山脈の
西側では
これまで
規模の
大きな地震が
繰り返され、
大きな
被害が
たびたび発生しています。
気象庁や内閣府のまとめによりますと、
▽2005年10月にはパキスタンの北東部のカシミール地方でマグニチュード7.6の地震が発生し、パキスタンとインド、アフガニスタンで合わせておよそ7万5000人が死亡したほか、
▽2015
年10
月にはアフガニスタン
北東部を
震源とするマグニチュード7.5の
地震が
起き、アフガニスタンとパキスタンで
合わせて300
人以上が
死亡しました。
さらにヒマラヤ山脈の東側や南側でもマグニチュード8に迫る大地震が発生していて、▽8万7000人余りが犠牲になった2008年5月の中国の四川大地震や▽およそ9000人が犠牲になった2015年4月のネパールの大地震などが起きています。
プレートの
衝突の
影響が
中央アジア周辺の
広範囲に
及び、
地震による
被害が
繰り返される
結果となっているのです。
耐震性低く被害拡大しやすい「アドベ」住宅
犠牲者が1000
人を
超えたアフガニスタンの
地震は、
どうして被害が
拡大したのでしょうか。
隣国パキスタンの
国境付近で
現地を
調査したことが
ある防災科学技術研究所の
山崎文雄主幹研究員は「
現地の
住宅は、『アドベ』と
呼ばれる
日干しレンガとモルタルを
積み重ねた
構造のものが
ほとんどで、
耐震性が
低いことから
大きな被害につながったと
考えられる」と
指摘しています。
山崎主幹研究員は1991年にアフガニスタンでマグニチュード6.8の地震が発生した当時、大きな被害が出たパキスタンの国境付近で現地調査を行いました。
今回の
被害の
印象について
山崎主幹研究員は「30
年前とほとんど
家の
構造が
変わっていない」と
感じたといいます。
アフガニスタンやパキスタンなどでは土や石を材料にして建てた住宅が多く、特に「アドベ」と呼ばれる日干しレンガとモルタルを積み重ねた建物が特徴です。
住宅の
多くは
鉄筋などで
補強されておらず、
耐震性が
低いことから
震度5
強レベルの
揺れでも大きく
崩れて、
人的な
被害が
発生して
しまうということです。
被害が
拡大した
要因について
山崎主幹研究員は「
未明の
地震だったために
ほとんどの
人が
寝ていたと
考えられる。
日本の
家と
違い、
土や
石でできた
家は
倒壊すると“
生存空間”が
失われるので
被害が
深刻化するし、
救助活動も
難しく
なる。
地震の
揺れで
壁などに
亀裂が
入っている
可能性があり
今後、
雨が
降ると、そこから
浸透して
倒壊につながるおそれも
あるため、
水が
入らないよう
シートで
覆うなどの
対策が
必要だ」と
話していました。
一方、アフガニスタンに限らず発展途上国ではレンガを積み重ねた住宅が多く、地震による被害が拡大しやすい傾向について触れ、「さまざまな国際プロジェクトが動いているが、具体的な防災対策を現地に実装できた例は少ない。今回の地震をきっかけに国際機関で現地の人々に本当に役立つ支援のあり方を考えていく必要がある」と指摘していました。
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