女方(おんながた)を
中心に
風格の
ある芸で
活躍した
歌舞伎俳優で
人間国宝の
澤村田之助さんが23
日、
都内の
病院で
肺炎のため
亡くなりました。
89歳でした。
澤村田之助さんは五代目澤村田之助の長男として東京で生まれ、1941年に四代目澤村由次郎を名乗って初舞台を踏み、1964年、六代目澤村田之助を襲名しました。
昭和を代表する女方、七代目尾上梅幸など名優の教えを受けて芸を磨き、庶民の娘や女房から高貴な女性まで演じ分ける女方として、品格と風格のある芸で知られ、後年は二枚目の立役から老け役まで幅広い役柄を演じて活躍しました。
歌舞伎俳優を養成する国立劇場の講師として長年つとめるなど後進の育成にも力を尽くし、2002年に国の重要無形文化財保持者、いわゆる「人間国宝」に認定されたほか、1997年に紫綬褒章を2013年には旭日小綬章を受章しました。
また、大の相撲ファンとしても知られ、2003年から2013年まで横綱審議委員会の委員もつとめていました。
松竹によりますと、田之助さんは23日、都内の病院で肺炎のため89歳で亡くなりました。