梅毒ばいどく 去年きょねんの感染かんせん者しゃ数すう1万まん4663人にん 過去かこ2番目ばんめの多おおさ 流行りゅうこう収おさまらず

国立こくりつ感染かんせん症しょう研究所けんきゅうじょによりますと、去年きょねん1年間ねんかんに全国ぜんこくから報告ほうこくされた梅毒ばいどくの感染かんせん者しゃ数すうは速報そくほう値ちで1万まん4663人にんと、現在げんざいの方法ほうほうで統計とうけいを取とり始はじめて以降いこう最もっとも多おおかったおととしの1万まん4906人にんに次ついで過去かこ2番目ばんめに多おおくなりました。

都道とどう府県ふけんごとに見みますと

▽東京とうきょう都とが3703人にん

▽大阪おおさか府ふが1906人にん

▽福岡ふくおか県けんが880人にん

▽愛知あいち県けんが846人にん

などと大だい都市としで多おおくなっています。

一方いっぽうで、おととしからの増加ぞうか率りつは

▽富山とやま県けんが47人にんで1.96倍ばい

▽島根しまね県けんが35人にんで1.52倍ばい

▽石川いしかわ県けんが83人にんで1.48倍ばい

▽鳥取とっとり県けんが40人にんで1.43倍ばい

などとなっていて、大だい都市とし圏けん以外いがいでも大おおきく増加ぞうかしているところがあります。

梅毒ばいどくは薬くすりで治療ちりょうできますが、症状しょうじょうに気きがつかないことや無む症状しょうじょうのこともあり、感染かんせんに気付きづかずに放置ほうちすると深刻しんこくな症状しょうじょうが出でることがあります。

また、妊婦にんぷから胎児たいじに母子ぼし感染かんせんすると「先天せんてん梅毒ばいどく」となり、皮膚ひふの異常いじょうや難聴なんちょうといった症状しょうじょうが出でたり、発達はったつに遅おくれが出でたりするおそれがあります。

日本にっぽん大学だいがく医学部いがくぶの川名かわな敬たかし主任しゅにん教授きょうじゅは、「患者かんじゃ数すうが高こう止とまりしているのは流行りゅうこうがまだ収おさまっていないことを示しめしている。治療ちりょうしていない人ひとがいれば感染かんせんは広ひろがり続つづけるので、性器せいきの周辺しゅうへんや手てのひらなどにぶつぶつができるといった症状しょうじょうがあれば、すぐに検査けんさを受うけて治療ちりょうすることが最もっとも大切たいせつだ」と呼よびかけています。