稲田防衛大臣は、
防衛省で
ロシアの
ショイグ国防相と
会談し、ロシアによる
北方領土への
新型の
地対艦ミサイルシステムの配備などに
改めて
抗議したの
に対し、ショイグ
国防相からは、
国防のためだという
趣旨の
説明があったということです。この
中で
稲田大臣は、
北朝鮮による
核・ミサイル
開発について、
去年、
20発余りの
弾道ミサイルを発射したことなどを
説明し、「
安全保障環境は
厳しさを
増している」と
指摘したの
に対し、ショイグ
国防相は、
現在の
地域情勢を
踏まえて、
日ロ
両国の
防衛協力を
進めていく
必要があるという
認識を
示しました。
一方、稲田大臣は、ロシアによる北方領土への新型の地対艦ミサイルシステムの配備や、北方領土を含む島々にロシア軍の新たな師団を配置する動きについて、北方領土は日本固有の領土だというわが国の立場と相いれないなどとして、改めて抗議しました。
これに対しショイグ国防相からは、新たな師団が配置される具体的な場所の言及はなく、これまでと同様に国防のためだという趣旨の説明があったということです。
また、ショイグ国防相は、日本国内に配備されている弾道ミサイル防衛システムについて、「アジア太平洋地域の戦略バランスを崩すことがありえる」と懸念を示したのに対し、稲田大臣は、「北朝鮮によるミサイル発射などに対して必要な防御的なシステムで、周辺諸国に脅威を与えるものではない」と説明しました。
このほか会談では、日ロ両国の間で信頼関係を醸成し、不測の事態を招かないためにも、事務レベルの協議や部隊間の交流、それに、海上での捜索・救難の共同訓練を引き続き実施していくことなどを確認しました。