台湾で、
日本統治時代に
農業の
発展に
尽くした
日本人技師、
八田與一の
銅像が
壊された
事件で、
検察は
台北の
元市議会議員など
2人が
事件に
関わった
疑いがあるとして
調べを
進めていることを
明らかにしました。
台湾南部の
台南で
16日、
日本統治時代に
大規模なダムやかんがい
施設の
完成に
尽力した
日本人技師、
八田與一の
功績をたたえてダムの
近くに
置かれた
銅像の
頭の
部分がなくなっているのが
見つかり、
検察などが
捜査していました。
検察は17日夜、この事件に関わったとして、台北の50代の元市議会議員など2人を器物損壊の疑いで調べていることを明らかにしました。
検察によりますと、2人は銅像を壊したことを認めているということですが、銅像の頭の部分がどこにあるのかは、はっきりしたことを話していないということです。
また、2人は「八田與一の歴史的評価を認めない」などと話しているということで、検察などはさらに詳しく調べることにしています。
元議員は、1990年代に中国との統一志向の強い政党から市議会議員に当選して1期務めましたが、地元メディアによりますと、過激な言動で知られ、議会で何度かトラブルを起こしていたということです。
一方、地元の台南市は17日夜、声明を出し、八田與一の銅像の修復を進めて命日にあたる来月8日には予定している追悼の行事を行いたいとしています。