安倍総理大臣は、
東京都内で
開かれた
憲法改正を
目指す
市民らの
会合に
寄せたビデオメッセージの
中で、
憲法を
改正し
2020年の
施行を
目指す
意向を
表明しました。また
具体的な
改正項目として、
戦争の
放棄などを
定めた
憲法9条に、
自衛隊に関する
条文を
追加するほか、
高等教育の
無償化などを
例示しました。この
中で、
安倍総理大臣は「かつて
1964年の
東京五輪を
目指して、
日本は
大きく
生まれ変わった。その
際に
得た
自信が、
その後、
先進国へと
急成長を
遂げる
原動力となった。
2020年もまた、
日本人共通の
大きな
目標となっている」と
述べました。そのうえで、
安倍総理大臣は「
新しく
生まれ変わった
日本がしっかりと
動き出す
年、
2020年を
新しい
憲法が
施行される
年にしたいと
強く
願っている。
私はこうした
形で
国の
未来を
切り
拓いていきたい」と
述べ、
憲法を
改正し
2020年の
施行を
目指す
意向を
表明しました。
また安倍総理大臣は、具体的な改正項目について「私は、少なくとも私たちの世代のうちに、自衛隊の存在を憲法上にしっかりと位置づけ、『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきであると考える」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は「もちろん9条の平和主義の理念は、未来に向けて、しっかりと堅持していかなければならない。そこで『9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む』という考え方は、国民的な議論に値するのだろうと思う」と述べ、戦争の放棄などを定めた憲法9条に、自衛隊に関する条文を追加することを挙げました。
さらに安倍総理大臣は「70年前、現行憲法の下で制度化された、小中学校9年間の義務教育制度、普通教育の無償化は、戦後の発展の大きな原動力となった。70年の時を経て、高等教育についても全ての国民に真に開かれたものとしなければならない」と述べ、高等教育の無償化なども改正項目として例示しました。「教育無償化」は義務教育以外にも授業料を取らない範囲を広げていこうという考え方で、日本維新の会が去年発表した憲法改正原案に盛り込んでいます。
安倍総理大臣は、第2次安倍内閣発足以降、国会などで憲法改正に前向きな発言をしてきましたが、スケジュール感や改正項目について具体的に踏み込んで発言するのは初めてのことになります。