北朝鮮は
14日朝早く、
北西部から
弾道ミサイル1発を
日本海に
向けて
発射し、
韓国の
ムン・ジェイン(
文在寅)
大統領は「
朝鮮半島や
国際的な
平和と
安全に対する
深刻な
挑発であり、
強く
糾弾する」と
述べて
北朝鮮を
非難しました。
韓国軍の
合同参謀本部によりますと、
北朝鮮は
日本時間の
14日午前5時半ごろ、
北西部ピョンアン(
平安)
北道のクソン(
亀城)
付近から
弾道ミサイル
1発を
日本海に
向けて
発射しました。
韓国軍では、ミサイルは
700キロ余り
飛行して
日本海に
落下したと
見て、ミサイルの
種類の
分析などを
進めています。
発射を受けて、韓国のムン・ジェイン大統領は、就任後はじめてとなるNSC=国家安全保障会議を開き、「国連安全保障理事会の決議に明白に違反するだけではなく、朝鮮半島はもちろん、国際的な平和と安全に対する深刻な挑発行為であり強く糾弾する」と述べて北朝鮮を非難しました。
そのうえでムン大統領は、ユン・ビョンセ(尹炳世)外相ら関係閣僚に対し、アメリカをはじめとする友好国や国際社会と連携して今回の挑発行為に対して必要な措置をとるよう指示しました。
ムン大統領は、北朝鮮の核やミサイルの問題を解決するには、北朝鮮との対話も必要だという考えを示していますが、14日朝のNSCでは、「対話の可能性は開かれてはいるが、北が誤った判断をしないよう、挑発には断固たる対応をとらなければならない」と述べ、北朝鮮のさらなる挑発に万全の態勢をとることを強調しました。
韓国政府の声明 将来的な対話の可能性にも言及
ミサイル発射について、韓国外務省のチョ・ジュンヒョク(趙俊赫)報道官は政府の声明を発表し、「国際平和と安全に対する厳重な挑戦で、今回の挑発を強く糾弾する」と非難しました。ただ、「すべての挑発を中断し、非核化のための対話の道に出てくることを求める」ともしていて、将来的な対話の可能性にも言及しています。
一方、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が就任する前の先月29日に北朝鮮が弾道ミサイル1発を発射して失敗した際には、チョ報道官は、「好戦的で無謀な北の政権の姿をあらわしている。北の政権が全世界を相手に火遊びを続け、非核化を拒む限り、国連安保理などによる強力な懲罰的措置に直面するだろう」と述べていて、対話については触れていません。
ホワイトハウス「日本よりもロシアの国土に非常に近い」
ホワイトハウスのスパイサー報道官は日本時間の午前11時40分ごろ、声明を発表しました。この中で、「トランプ大統領は、北朝鮮が発射した最新のミサイル実験について報告を受けた。ミサイルは、日本よりもロシアの国土に非常に近いところに落下している。ロシアが喜んでいるとは思えない」と指摘しています。
そのうえで、「北朝鮮は、長年にわたって目に余る脅威となってきている。韓国と日本はアメリカと緊密に状況を注視している。アメリカは、北朝鮮の深刻な脅威に対し、同盟国を支持するために断固として関与していく。こうした挑発行為に対して、すべての国は北朝鮮に対してより強力な制裁を科すよう求めていこう」として、国際社会と連携して北朝鮮への圧力を強化する考えを示しました。