本人の
細胞の
一部を
卵子に
移植する
新しい
方法を
使って、
国内で
初めて
4人の
女性が
体外受精での
出産に
成功したと、
大阪市にある
不妊治療専門のクリニックなどで
作るグループが
発表しました。これは
大阪市北区にある
不妊治療専門の「
HORACグランフロント大阪クリニック」などで作るグループが
21日発表したものです。
この方法は、加齢などで老化した卵子を体外受精させる際、本人の細胞から取り出した「ミトコンドリア」というごく小さな器官を移植することで卵子の質が改善し、妊娠しやすくなるとされるものです。
グループは臨床研究で、この方法を使った受精卵を21人の女性の子宮に戻した結果、27歳から36歳までの4人の女性が、国内では初めて無事に出産したということです。
HORACグランフロント大阪クリニックの森本義晴院長は「卵子の状態が悪く、出産を諦めかけていた女性が出産できたことで、この治療法が新たな希望になったことをうれしく思っています」とコメントしています。
この技術をめぐっては、日本産科婦人科学会がおととし、「科学的な効果は十分に検証されておらず、初期の研究や実験段階の治療法だと考えられる」との見解を示したうえで、臨床研究の実施を承認していました。