学校法人、
加計学園の
獣医学部新設をめぐり、
自民党は、これまでの
方針を
転換し、
安倍総理大臣も
出席して、
予算委員会を
開催することに
応じる
考えを
民進党に
伝えました。
自民党は、
各種の
世論調査で
内閣支持率が
下落していることも
踏まえて、
政府に
丁寧な
説明を
促し、
安倍政権に対する
信頼の
回復につなげたい
考えです。
学校法人、
加計学園の
獣医学部新設をめぐり、
衆参両院で
行われた
閉会中審査を
受けて、
野党側は
疑惑が
深まったとして、
安倍総理大臣も
出席して
予算委員会でも
閉会中審査を
行うよう
求めていたの
に対し、
自民党は
質疑を通じて
明らかになった
新たな
事実はないとして、
開催に
慎重な
姿勢を
示し、せめぎ
合いが
続いていました。
こうした中、自民党は13日、これまでの方針を転換し、安倍総理大臣も出席して、予算委員会を開催することに応じる考えを民進党に伝えました。
自民党の竹下国会対策委員長は記者団に対し、「安倍総理大臣は『みずから説明する意思がある』と話しており、われわれも重く受け止めた」と、応じる理由を説明しました。
自民党は各種の世論調査で内閣支持率が下落していることも踏まえ、与党側の質疑時間を十分に確保したうえで、政府に丁寧な説明を促し、加計学園の獣医学部新設をめぐる手続きが適正に行われたことなどを明確にすることで、安倍政権に対する信頼の回復につなげたい考えです。
これに対し、野党側は、民進党の山井国会対策委員長が「当然のことで、遅すぎたくらいだ。国民の期待に応えられるよう、疑惑解明の予算委員会にしたい」と述べるなど、さらに攻勢を強める考えで、安倍総理大臣が出席する予算委員会に加計学園の加計孝太郎理事長らを招致することなども、与党側に要求していくことにしています。
これまでの経緯
加計学園の獣医学部の新設をめぐっては、安倍総理大臣が学園の理事長と長年の友人であることや、文部科学省が保管していた内部文書に「総理のご意向」とか、「官邸の最高レベルが言っている」などの記述があったため、国会で、野党は安倍総理大臣に詳しい説明を求めてきました。
さらに今月10日に開かれた閉会中審査に、参考人として出席した文部科学省の前川前事務次官は国家戦略特区の選定過程で和泉総理大臣補佐官に呼ばれ、「『総理は自分の口からは言えないから、私から言う』と告げられた」と証言しました。
一方、安倍総理大臣は、これまで国会で獣医学部の新設を計画している国家戦略特区について、みずからは介入できない仕組みであり、総理大臣補佐官や関係閣僚にも特区の指定や学部の新設を急ぐよう指示したことはないと説明してきました。
維新 松井知事「丁寧に説明を」
日本維新の会の代表を務める大阪府の松井知事は13日夜、大阪、八尾市で記者団に対し、「安倍総理大臣には、なぜ岩盤規制に風穴をあける必要があったのかや、誰から依頼があったのかなどを丁寧に説明してもらいたい」と述べました。
そのうえで、松井氏は日本維新の会が政治主導を掲げていることを踏まえ、「官邸の意向がない政治などというものは存在しないと思う。官邸の意向によって役人は動く。閉会中審査で、安倍総理大臣には『総理のご意向』というものがあって、しかるべきだと認めてほしい」と述べました。