北朝鮮きたちょうせん制裁せいさい決議けつぎ 中国ちゅうごく・ロシアは対話たいわ重要じゅうようせい強調きょうちょう

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Aug 6, 2017 12:08
Furigana
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北朝鮮きたちょうせんをめぐって国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじかいあらたな制裁せいさい決議けつぎ採択さいたくされ、アメリカは「非常ひじょうおおきな打撃だげきあたえる」と評価ひょうかし、各国かっこく着実ちゃくじつ実行じっこうもとめました。一方いっぽう中国ちゅうごくロシア制裁せいさいとともにろくか国かこく協議きょうぎを通をつうじて北朝鮮きたちょうせん対話たいわおこな重要じゅうようせい強調きょうちょうしています。北朝鮮きたちょうせん先月せんげつ、ICBM=大陸たいりくかん弾道だんどうミサイルだとする発射はっしゃ実験じっけんかいおこなったことをめぐり、にち国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじかいあらたな制裁せいさい決議けつぎ全会ぜんかい一致いっち採択さいたくされました。このなかでは、北朝鮮きたちょうせんおも収入しゅうにゅうげんになっている石炭せきたんてつ鉄鉱てっこうせき、それに海産物かいさんぶつ輸出ゆしゅつについて、これまでの制裁せいさい決議けつぎのように上限じょうげん例外れいがいもうけることなく、一切いっさい禁止きんしするとしています。

アメリカは、トランプ大統領だいとうりょう自身じしんツイッターで「北朝鮮きたちょうせんに対にたいする過去かこ最大さいだい経済けいざい制裁せいさいだ。非常ひじょうおおきな財政ざいせいてき打撃だげきあたえる」と評価ひょうかし、ヘイリー国連こくれん大使たいし各国かっこく着実ちゃくじつ実行じっこうもとめました。

一方いっぽう中国ちゅうごくりゅうゆいいち国連こくれん大使たいしは「この決議けつぎは、外交がいこうてき手段しゅだん解決かいけつさくさぐろくか国かこく協議きょうぎ再開さいかい目指めざすものだ」とべ、今回こんかい制裁せいさい決議けつぎをてこに、ぜろぜろはちねん12月じゅうにがつ以来いらいひらかれていないろくか国かこく協議きょうぎ再開さいかいみちさぐるべきだというかんがえをしめしました。

また、ロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいしも「ろくか国かこく協議きょうぎ再開さいかいすることがこの問題もんだい行き詰いきづまりを打破だはする出発しゅっぱつてんになる」とべ、圧力あつりょくつよめるかまえのアメリカに対にたいし、中国ちゅうごくとロシアは制裁せいさいとともにろくか国かこく協議きょうぎを通をつうじて北朝鮮きたちょうせん対話たいわおこな重要じゅうようせい強調きょうちょうしています。

トランプ大統領だいとうりょう 採択さいたく評価ひょうか

アメリカのトランプ大統領だいとうりょうはみずからのツイッターに、「中国ちゅうごくとロシアもわれわれと一緒いっしょ投票とうひょうした。非常ひじょうおおきな財政ざいせいてき打撃だげきあたえる!」と書き込かきこみ、全会ぜんかい一致いっちでの採択さいたく評価ひょうかしました。そのうえで、「単独たんどくでは北朝鮮きたちょうせんに対にたいする過去かこ最大さいだい経済けいざい制裁せいさいであり、いちぜろおくドル以上いじょう損失そんしつ北朝鮮きたちょうせんあたえる」として、あらたな制裁せいさい効果こうか期待きたいしめしました。

中国ちゅうごく外相がいしょう最終さいしゅうてき目的もくてき制裁せいさいではない」

中国ちゅうごくおうあつし外相がいしょうは、訪問ほうもんさきのマニラで記者きしゃだん取材しゅざいおうじ、「安保理あんぽり決議けつぎ違反いはんし、ミサイルの発射はっしゃ繰り返くりかえ北朝鮮きたちょうせんに対にたい必要ひつよう対応たいおうで、効果こうかてきかく・ミサイル開発かいはつ阻止そしするためのものだ」などと評価ひょうかしました。一方いっぽうで、おうあつし外相がいしょうは「この決議けつぎ非常ひじょう重要じゅうようなのはろくか国かこく協議きょうぎ再開さいかいびかけていることだ。最終さいしゅうてき目的もくてき制裁せいさいではなく、朝鮮ちょうせん半島はんとうかく問題もんだい対話たいわのテーブルにもどすことだ」とべて、関係かんけい各国かっこく対話たいわによって緊張きんちょうした局面きょくめん打開だかいすべきだとうったえました。

韓国かんこく外務省がいむしょう国際こくさい社会しゃかい意志いし表明ひょうめい

韓国かんこく外務省がいむしょうはコメントを発表はっぴょうし、「国際こくさい社会しゃかいきたかくとミサイル開発かいはつけっして容認ようにんしないという断固だんことした意志いし表明ひょうめいしたもので、平和へいわ安全あんぜんおびやかす無謀むぼう挑発ちょうはつにふさわしい制裁せいさい措置そちだ」と歓迎かんげいしました。そのうえで、「今回こんかい制裁せいさい決議けつぎきた外貨がいか収入しゅうにゅう大幅おおはば削減さくげんする効果こうかがあるものと予想よそうされる。きたに対にたいする決議けつぎ忠実ちゅうじつ履行りこうしながら、きた根本こんぽんてき非核ひかくし、朝鮮ちょうせん半島はんとう平和へいわ定着ていちゃくさせるための努力どりょくをしていく」として、この機会きかいをとらえて事態じたい打開だかい目指めざしていく姿勢しせい強調きょうちょうしました。

制裁せいさい着実ちゃくじつ履行りこう

韓国かんこくカン・ギョンファ(かんきょうかず外相がいしょうは、ろくにち、フィリピンでおこなわれたASEANあせあん東南アジアとうなんあじあ諸国しょこく連合れんごうとの会談かいだんで、制裁せいさい着実ちゃくじつ履行りこうについても話し合はなしあったとられます。

韓国かんこくカン・ギョンファ外相がいしょうろくにち午前ごぜんフィリピン首都しゅとマニラでASEANあせあん各国かっこく外相がいしょう会談かいだんしました。このなかで、北朝鮮きたちょうせん先月せんげつかいにわたってICBM=大陸たいりくかん弾道だんどうミサイルだとする発射はっしゃ実験じっけんおこなったことをめぐって、国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじかい石炭せきたん海産物かいさんぶつなどの輸出ゆしゅつ一切いっさい禁止きんしする内容ないようあらたな制裁せいさい決議けつぎ全会ぜんかい一致いっち採択さいたくしたことに関連かんれんし、制裁せいさい着実ちゃくじつ履行りこうについても話し合はなしあったとられます。

一方いっぽう北朝鮮きたちょうせんリ・ヨンホ外相がいしょうななにちおこなわれるARF=ASEANあせあん地域ちいきフォーラムに出席しゅっせきするため、ろくにち未明みめい、マニラに到着とうちゃくしました。北朝鮮きたちょうせんは、アメリカも参加さんかするARF制裁せいさい決議けつぎつよ反発はんぱつするとともに、あらためてかくとミサイルの開発かいはつ正当せいとうするものとられます。

べいちゅう国連こくれん大使たいし発言はつげん

制裁せいさい決議けつぎ採択さいたく主導しゅどうしたアメリカのヘイリー国連こくれん大使たいしは、安保理あんぽり会合かいごう記者きしゃだんに「われわれの世代せだい最強さいきょう制裁せいさいひとつだ」と強調きょうちょうし、「つぎのステップは完全かんぜん北朝鮮きたちょうせん次第しだいだ」とべ、さらに圧力あつりょくつよめる姿勢しせいしめしました。その一方いっぽうで、「北朝鮮きたちょうせん挑発ちょうはつをやめれば、よろこんで対話たいわおうじる」とべ、かくやミサイル開発かいはつ停止ていしすれば、ぜろぜろはちねん12月じゅうにがつ以来いらいひらかれていないろくか国かこく協議きょうぎ再開さいかいされるというかんがえをしめしました。

中国ちゅうごくりゅうゆいいち国連こくれん大使たいしは、安保理あんぽり会合かいごうでの発言はつげんで、対話たいわ再開さいかいけて努力どりょくするとしたうえで、「アメリカが北朝鮮きたちょうせん政権せいけん転覆てんぷく崩壊ほうかいもとめず、朝鮮ちょうせん半島はんとう統一とういついそがず、南北なんぼく軍事ぐんじ境界きょうかいせんえてべいぐん投入とうにゅうすることはないと主張しゅちょうしていることに留意りゅういしている」とべました。また、アメリカと北朝鮮きたちょうせん対話たいわ実現じつげんけ、北朝鮮きたちょうせんかく実験じっけん弾道だんどうミサイルの発射はっしゃ停止ていしするのと同時どうじに、アメリカが韓国かんこくとのだい規模きぼ合同ごうどう軍事ぐんじ演習えんしゅう中止ちゅうしするという、中国ちゅうごくとロシアからの提案ていあん受け入うけいれるようアメリカにびかけました。

この提案ていあんについて、ロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいし安保理あんぽり会合かいごうでの発言はつげんで、「決議けつぎ草案そうあん盛り込もりこまれたわれわれの提案ていあんが、支持しじされなかったことを懸念けねんしている」とべました。また、「制裁せいさい圧力あつりょくだけでは朝鮮ちょうせん半島はんとう問題もんだい解決かいけつできない。追加ついか制裁せいさいだけでわるのではなく建設けんせつてき対話たいわへの手段しゅだんとするべきだ」とうったえました。

決議けつぎ採択さいたくまでの経緯けいい

北朝鮮きたちょうせんかく・ミサイル開発かいはつはアメリカへの直接ちょくせつ脅威きょういだとして圧力あつりょく強化きょうかいそぐアメリカ。一方いっぽうで、朝鮮ちょうせん半島はんとう緊張きんちょう緩和かんわけて北朝鮮きたちょうせんだけでなく、アメリカも具体ぐたいてき措置そちるべきだとして追加ついか制裁せいさい慎重しんちょう姿勢しせいしめ中国ちゅうごくやロシア。対立たいりつしていた双方そうほうは、先月せんげつはちにち北朝鮮きたちょうせんICBMだとする発射はっしゃ実験じっけんふたたおこなったあと、歩み寄あゆみよりをはじめたとられます。

さんぜろにち、アメリカのヘイリー国連こくれん大使たいしは「話し合はなしあいのときはわった。中国ちゅうごく最終さいしゅうてき重大じゅうだい措置そちりたいのかめなければならない」とする声明せいめい発表はっぴょうし、北朝鮮きたちょうせんへの圧力あつりょくつよめるのかどうか、中国ちゅうごく決断けつだんせまりました。国連こくれん外交がいこうすじは、中国ちゅうごくが、北朝鮮きたちょうせん行動こうどうえるには制裁せいさいつよめることもやむをえないという判断はんだんかたむいていったといます。

一方いっぽう北朝鮮きたちょうせんがICBMだと発表はっぴょうしたかい発射はっしゃ実験じっけんについて、いずれもICBMではなく中距離ちゅうきょり弾道だんどうミサイルだと主張しゅちょうし、追加ついか制裁せいさい慎重しんちょう姿勢しせいしめしたのがロシアでした。ロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいしは、さんにち時点じてんでは、議論ぎろんはまだこれからだとはなしていましたが、事態じたいよんにち急転きゅうてんします。この、アメリカはあらたな制裁せいさい決議けつぎあん安保理あんぽりのすべてのメンバーこくしめし、翌日よくじつにち採決さいけつにかけることがまります。アメリカの国連こくれん外交がいこうすじ北朝鮮きたちょうせんかい発射はっしゃ実験じっけん強行きょうこうしたことに、ロシアも危機ききかんつのらせており、制裁せいさい決議けつぎ反対はんたいはしないだろうとはなしていました。アメリカは同時どうじに、ロシアが中距離ちゅうきょり弾道だんどうミサイルという主張しゅちょうにこだわっていることをまえ、制裁せいさい決議けつぎ文言もんごんは「北朝鮮きたちょうせんべたところのICBMに重大じゅうだい懸念けねん表明ひょうめいする」として、ICBMと断定だんていする表現ひょうげんけ、ロシアの立場たちば配慮はいりょしたものとられます。

一方いっぽう日本にっぽん日本にっぽん外交がいこうすじは、先月せんげつはちにち発射はっしゃされたICBMだとされる弾道だんどうミサイルが、北海道ほっかいどうからいちぜろキロはなれた近海きんかい落下らっかしたとられることから、安保理あんぽりメンバーの国々くにぐに北朝鮮きたちょうせん脅威きょういたかまっていることを繰り返くりかえうったえたとはなしています。別所べっしょ国連こくれん大使たいし安保理あんぽり会合かいごうのあと、記者きしゃだんに「日本にっぽんにとってもいちぜろキロのところでちたということで、積極せっきょくてき発言はつげんしてきた。日本にっぽんもっと利害りがいがあり、努力どりょくむくわれたとおもっている」とべ、日本にっぽん外交がいこう努力どりょく安保理あんぽりメンバーこく結束けっそくかわせる一因いちいんになったという認識にんしきしめしました。ロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいし決議けつぎ採択さいたく各国かっこく発言はつげんなかで、「警告けいこくなしに発射はっしゃされた弾道だんどうミサイルが、地域ちいき船舶せんぱく航空こうくうに対にたいする重大じゅうだい脅威きょういになっているという近隣きんりんこく認識にんしき共有きょうゆうしている」とべ、日本にっぽん危機ききかん理解りかいしめしました。

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