東大は1回、3番の楠田創選手や5番のキャプテン、山田大成選手のタイムリーヒットなどで4点を先制しました。
1点差に迫られた4回には、4番の田口耕蔵選手がスリーランホームランを打つなど4点を挙げてリードを広げ、6回からは7日に完投した宮台投手がマウンドに上がりました。
しかし、9回には再び1点差に追い上げられ、なお2アウト二塁三塁のピンチでしたが、最後のバッターをレフトフライに打ち取って東大が法政大に8対7で勝ちました。
東大は対戦成績を2勝とし、勝ち点1を挙げました。
東大が勝ち点を獲得したのは、平成14年秋のリーグ戦で立教大を相手に勝ち点を挙げて以来で15年ぶりです。
東大 浜田監督「非常にうれしい」
東大の浜田一志監督は、平成25年に就任してから初めての勝ち点で、「非常にうれしい。監督になった時から連敗を止めることと勝ち点を取ることの2つが大きな目標だった。それが達成できて、応援してくださった方々にも感謝したい」と話していました。
最終回、1点差に迫られてさらに逆転のピンチだった場面について、「これまででいちばん緊張した。勝ち点を取る試合は最後にエースの宮台にマウンドに立っていてほしいというのがチーム全体の思いだった。宮台もクタクタだったが、よく気持ちで投げてくれた」と振り返っていました。
エースの宮台康平投手は「なかなか勝てない時が多く、苦しかったが、勝ち点を目標に頑張ってきたので本当にうれしい」と充実感をにじませました。
最終回のピンチの場面については「悔いのないよう自分のいちばんいいボールのストレートを信じ、開き直って腕を振って投げた。最後も野手に守ってもらって、全員の力で勝ち取った勝利だと思う」と振り返っていました。
平成22年からは94連敗
東大が最後に勝ち点を挙げたのは、平成14年の秋のリーグ戦でした。この時は立教大に2勝1敗と勝ち越しました。しかし、その後は勝利が遠くなり、平成22年の秋からリーグワースト記録を更新する94連敗を喫しました。
平成25年に就任した浜田一志監督のもと、最速150キロの速球が持ち味のエース・宮台康平投手を軸に守りを中心とした粘り強いチームを作り上げ、おととしの春のリーグ戦で法政大に1勝して連敗を止めました。
さらに、去年春のリーグ戦では3勝を挙げたほか、秋のリーグ戦でも1勝するなど、勝ち点獲得へあと一歩のところまで迫っていました。
ことしは宮台投手をはじめ、通算で40本以上のヒットを打っているキャプテンの山田大成選手や秋のリーグ戦でホームラン2本を打った中軸の楠田創選手など、1年生から主力だった選手たちが4年生になり、勝負の年として念願の勝ち点獲得を目指していました。